ゼミ選考まであと2ヶ月半。ゼミマスターに色々訊いてきました。
こんにちは。ライターのMC菩薩です。
季節はすっかり冬となり、早くも暖かい春が待ち遠しくなってきた今日この頃。そんな春に向けて多くの2年生が気になっているであろうことといえば、そう、ゼミ選びですよね。「ゼミ選びが大事なのはわかるけど、行きたいゼミはなかなか見つからないし、そもそも選考がどうやって行われるのかもよくわからない……。」なんていう2年生、多いんじゃないでしょうか。
かくいう僕も、そんな悩める2年生の1人。ゼミ説明会は気付いたら終わってて行けなかったし、そもそもこれからどういう流れでゼミを選べばいいのか全くわからないんですよね。ただゼミを選ばないことには3年生になれないし、かといって自分で調べるのはめんどくさいから、もうゼミマスターみたいな人の下僕になってゼミ選びについて一から百まで全部教えてもらいたい。ほんとゼミ情報弱者には辛い世の中だけど、ゼミマスターなんてどこにいるのか見当もつかないし…………。
アッ。
わかった。
一橋大学後期ゼミナール協議会の人に聞けばいいじゃん。
はい、前置きが長くなりましたが、今回はそんなわけで後期ゼミナール協議会の恩田さん、鬼頭さん(ゼミマスター)に弟子入りし、ゼミ選びについてのあんなことやこんなことを訊いてきました。悩めるゼミ情報弱者の皆さんのお役に立てれば幸いです。
――ヒトツマミ編集部です。今回はよろしくお願いします。
恩田さん(以下敬称略)「商学部軽部ゼミ3年の恩田です。よろしくお願いします。」
鬼頭さん(以下敬称略)「商学部守島ゼミ3年の鬼頭です。お願いします。」
――まず最初に、後期ゼミナール協議会がどのような組織であるのか教えてください。
恩田「後期ゼミナール協議会には現在8人が所属していて、メンバーは基本的に各学部から2人ずつ選ばれます。メンバーを選ぶのは学部自治会のゼミナール協議会担当で、4月にゼミ幹が決まった際に担当が声を掛け、組織するという形になります。今年の担当は僕だったので、僕がメンバーを集めました。活動内容としては、各ゼミへの連絡、三商ゼミの取り仕切り、ゼミ新歓の情報伝達、今回のゼミ説明会のようなイベントの主催などを通し、ゼミの活動を外からサポートしています。」
――三商ゼミの取り仕切りというのは、具体的にどのようなことを行っているのですか?
恩田「三商ゼミは一橋と神戸大、大阪市立大の3大学合同で行われるイベントで、3年に1度一橋で開催されます。今年の会場は神戸大で、来年は一橋で開催される予定です。ですから、来年は他大学との連絡や教室の確保など、三商ゼミ関連の仕事は増えると思います。今年は図書館で三商ゼミ特集を組んでもらい、各ゼミで使っている本を掲示してもらいました。」
――ありがとうございます。先日ゼミ説明会が行われましたが、今後のゼミ選考がどのようなスケジュールで行われるのか教えてください。
恩田「選考の期間自体は非常に短く、3月末から4月の始めの一週間で書類の提出や面接を行い、早いところでは4月1日には選考が終わります。2年生の皆さんはゼミ選考に関して悩むことも多いと思いますが、先輩に話を聞いたり、ゼミの先生にコンタクトを取ったりする時間を十分取れるように、ゼミ新歓は12月頃から徐々に始まっていきます。協議会が主催する新歓イベントは今回の合同ゼミ説明会のみですが、各ゼミで今後オープンゼミが開催されますので、ぜひ参加していただきたいと思います。オープンゼミが終わってしまった後も個別に見学を受け付けている場合があるので、2年生の皆さんは積極的に志望するゼミとコンタクトを取ってほしいですね。」
▲後期ゼミナール協議会の鬼頭さん(左)と恩田さん(右)。
――守島ゼミでは先日オープンゼミが行われましたよね。
鬼頭「そうですね。守島ゼミでは普段3・4年生合同でグループディスカッションをやっているのですが、今回のオープンゼミではそれに近い形で2・3年生がグループディスカッションを行いました。ディスカッションのテーマは、専攻である人材マネジメントに関連したちょっと身近な事柄です。普段に近い形式で、出来るだけいつも通りの雰囲気になるよう心掛けました。知識よりも議論が好きっていう人には守島ゼミをぜひおすすめしたいです。」
――なるほど、ありがとうございます。ところで、守島ゼミは2学年合同の活動とのことですが、先輩と一緒に活動するゼミとしないゼミ、それぞれどのような利点があると思いますか?
恩田「先輩がいるゼミは、やはり1年分多くのことを勉強している先輩方から色々なことを学べるのが利点なのではないでしょうか。逆に学年別で活動しているゼミでは、先輩方の言うことに縛られることなく、同じ立場の仲間たちと好きなように勉強できるのが良い所だと感じます。自分が何をゼミに求めるかによって、どちらの形がより望ましいのかが決まってくるように思います。」
鬼頭「先輩がいるゼミの場合、知識だけではなく、異なる角度の視点や考え方などを身に付けられるのが良い所なのではないかと思います。」
――2年生のゼミ選びはこれから本格化していきますが、その中で気をつけるべきこと、考えるべきことは何でしょうか。
恩田「研究分野をはじめ、学生の人数、教員との距離感、雰囲気が自分と合うか、個人ワークなのかグループワークなのか……といった様々な要素のどこに重きを置くかというのを考えるべきだと思います。例えばゼミ以外の活動にも時間を割きたいと思っている場合、グループワークが中心のゼミだと他のゼミ生となかなか都合が合わず、スケジュール管理が大変になってしまうかもしれません。あとは、留学の予定がある人は、志望しているゼミが留学を認めているかを確認する必要がありますね。」
鬼頭「留学を認めているゼミでも、4年で卒業出来るところと出来ないところがあるので注意です。留学に関する規則はゼミごとに大きく異なるので、先生に確認するのが一番確実だと思います。他に気をつけて欲しいのは、自分の興味の幅を狭め過ぎないということですね。3月になって急に気が変わるというのも全然あり得るので。」
恩田「この3つのゼミしか行かない!みたいな人は結構危ないかもしれないです。初めはマーケティングを勉強したいと思っていたのに、オープンゼミに行って先輩たちの話を聞くにつれ、実は自分の関心分野が経営戦略だったと気付いたという人も僕の周りにいたので。」
鬼頭「まだ先輩の話を聞いて気付いたならいい方で、面接で先生に突っ込まれて初めて気付くこともありますからね。初めはある程度幅広く、柔軟性を持って候補となるゼミを考え、そこから4月までに徐々に絞っていくのがベターだと思います。」
――それでは、ゼミを選ぶ上で2年生が今のうちからやっておくべきことは何かありますか?
恩田「これは僕の反省でもあるのですが、もっと多くの先輩の話を聞いておくべきだったと思います。説明会を主催している立場で言うのも難ですが、やはりこういった説明会は時間も限られていますし、説明している内容も配布している冊子とおおよそ一緒なんですね。だからこそ、2年生の時にもっと各ゼミの先輩と話す機会を作り、ゼミのこと、それ以外の生活のことなど色々聞いておけばよかったと少し後悔しています。」
鬼頭「時間は限られていると思うので、最低でもオープンゼミには行っておいた方がいいと思います。あとは、先ほど話に出た留学や課外活動などを含め、自分が3、4年生でやりたいことを洗い出し、残りの学生生活のイメージをするのも大事ですね。」
恩田「あとは、1月末はとりあえず試験に集中したほうがいいです。GPAは見るゼミと見ないゼミがありますが、高いに越したことはないですしね。もしGPAが低かったとしたら、ひたすら熱意を持つことが大事だと思います。2年生の12月から行きたいゼミの先生のところにずっと通いつめたら、選考前に既に自分の枠が作られていたなんていう話も聞きますし。」
――熱意を持って頑張ろうと思います。それでは最後に少し抽象的な話になるのですが、お二人は一橋にとってゼミがどういう存在であると考えますか?
鬼頭「知識はもちろん議論の方法や考え方を身に付けたり、卒論の入り口としてインゼミをやったり、サブゼミで色々な考え方の手法を学んだり、そういった様々な機会を通じて、実学を志向する一橋の卒業生として恥ずかしくない人材になっていける場であり、なるべき場なのかなと思います。同時に、自分にとっては、学生生活の最後の2年を過ごす上でかけがえのないコミュニティの1つですね。」
恩田「一言で言えば、『学びのサークル』になるんじゃないかなと。それぞれが同じ興味を持って集まって、もちろんメンターとしての教員はいますが、それを学生主体で掘り下げていくというのがサークル的なんじゃないかと思います。」
――貴重なお話をありがとうございました。インタビューは以上です。
いかがだったでしょうか。ゼミマスターお二人のお話、僕を含め悩める2年生には大変参考になったことかと思います。
協議会主催のゼミ説明会は終わってしまいましたが、これから各ゼミではオープンゼミが随時開催されます。2年生にとっては残りの大学生活2年間が決まる重要なゼミ選び、積極性を持って頑張っていきたいところです。
なお、ゼミイベントに関する質問や、運営に関する質問・意見がある場合は、以下にある後期ゼミナール協議会のアドレスまで気軽に連絡してほしいとのことです。
以上、「悩める2年生に送る!後期ゼミナール協議会インタビュー」でした!