新入生に送る、現役一橋生による第二外国語レビュー

先輩たちの生の声、お届けします。


こんにちは、ライターの九竹ちるです。

 

さて、昨日は前期試験の合格発表でしたね。

 

改めて、一橋大学に合格したみなさん、

おめでとうございます!!!

 

 

これから始まる大学生活に思いを馳せながら、春休みに遊び尽くす計画で頭がいっぱいのことと思います。入学までの3週間、思う存分楽しんでくださいね!

 

でもみなさん、喜びに浸る前に、急いでやらなくてはいけないことがあります。

 

第二外国語の選択です。

 

合格通知と一緒にお家に様々な書類が届くと思いますが、その中にこんな冊子が入っています。

 

※写真は昨年のもの

 

第二外国語は1年生の必修授業で、

ドイツ語

フランス語

ロシア語

中国語

スペイン語

朝鮮語

の中から選択します。

 

多くの科目が週に1回の授業を半年間で2単位なのに対し、第二外国語は週に2回を1年間で8単位。全体の成績に大きな影響を及ぼします。

 

しかも一橋の第二外国語はクラス制で、この授業はクラ語と呼ばれ、学部関係なく組まれた40人ほどのクラスで1年間一緒に授業を受けます。また、クラスチャンピオンシップ(ボート大会)・スポーツ大会・KODAIRA祭といった怒涛のような新歓期のイベントも、すべてこのクラスで参加することになります。ほとんど高校のような感じでとても楽しいですよ!

 

そんな重要な語学選択、指定の用紙に第三希望まで記入して郵送するのですが、その締め切りが早いこと早いこと。よーく確認してくださいね! たまたま不在ですぐに書類を受け取れなかった私は、「これ速達で明日国立に届きますか!!!!!」と慌てて大きな郵便局に駆け込んで大騒ぎでした。(実際は間に合わなくても大丈夫なんて言われていますが、きちんと間に合わせましょう。)

 

そんなわけで冊子を熟読している暇はみなさんにはありません。しかも成績だけでなく、クラスもかかった大事な選択。言語についてだけの堅苦しい説明ばかり読んでもあまり実感が湧きませんよね。実際に授業を受けてきた先輩たちの“生の声”を聞きたいと思いませんか?

 

 

そこで今回ヒトツマミでは、現役一橋生に向けて、

言語の難易度

評価の厳しさ(単位の取りやすさ)

クラスの雰囲気

などについてアンケートを実施しました。難易度が同じくらいの言語でも、担当する先生方によって評価の様子が違ったりしますから、ぜひ参考にしてみてください。

 

ここで豆知識ですが、一橋では単位の取りやすさを、厳しい順に

ドシビ(とても厳しい)

シビア(厳しい)

チョンボ(甘い)

ドチョン(とても甘い)

という言い方をします。これから各団体の履修相談会などで聞く機会も多いと思いますので、ぜひ覚えておいてくださいね。今回もこれを使って説明していきます。

 

それでは早速各言語についてみていきましょう!!

 


 
 

ドイツ語

(1〜6クラス)

 

 

一般的にドイツ語は発音がかっこいい!と選ぶ人が多いようです。今回のアンケートでも「好きなゲームの用語がドイツ語ベースでかっこよかったから選んだ」という回答がありました。好きなものに繋がっていることは勉強の原動力になりますよね。しかもその発音はそんなに難しくないそうです。ただとにかく文法が難しい。これはフランス語などにも共通することですが、名詞は男性・女性・中性に分かれ、それに伴い動詞などの活用も変化するため、なかなか面倒。

 

実際言語の難易度を聞いてみると

 

普通が一番多いもののどちらかというと難易度は高めであることがわかります。

 

一方評価の様子はというと、

 

比較的甘めのようです。難しいけれど真面目にやっていれば良い評価が狙えそうですね。

 

ただしドイツ語のクラスはクラス番号が若くなるほどシビア、番号が大きいほどチョンボだと言われています。こればかりは自分では選べないので、ドイツ語希望の人は今から運を貯めておいてくださいね〜!

 

授業に関しては

「授業中にパーティーをした」

「年賀状をドイツ語で書かされた」

などのエピソードがありました。楽しそうですね!

 

そしてクラスの雰囲気ですが、他言語に比べ真面目で落ち着いた雰囲気の人が集まりやすいようです。大勢でワイワイ盛り上がるというより、自分のペースで気ままに過ごしたい人にオススメかもしれません。

 

 


 
 

フランス語

(7〜13クラス)

 

オシャレなイメージで人気のフランス語ですが、発音も文法もとにかく難しい! 先輩に「フラ語はやめておけ」なんて言われた人も多いのではないでしょうか。それは本当のようで、一橋生もこの通りかなり参っています。

 

「再履修が多い」

「難しすぎて再履修した」

という声も……。

 

しかし英語に似ている部分があったり、国連の公用語であり国際機関での有用性が高いなどのメリットもあります。私もフランス語選択でした。文法は確かに難しいですが、結構規則的で、初めの頃はパズルのようでわりと楽しかったです。初めはね……。動詞の活用が多すぎて段々混乱してきます。

 

そんなに難しいんじゃ単位が危うい……と不安になりますが、評価の様子は見事にバラけました。

 

フラ語クラスにも当たり外れはあるようです。ただし今年度クラスの3割を再履修にしたドシビの先生はこの4月からクラ語はもたないそう。これは狙い目かも!?

 

こんなに難しいとわかっているのにも関わらずフラ語希望者が多いのはなぜなのでしょうか。

フランス語を選択した理由として男女ともに多く挙げられたのが「女子が多そうだから。」ああ……そんな露骨な理由なのね……。確かに他言語に比べ女子の割合は高く、今年度は半分近いクラスもありました。女子の少ない一橋ですからね、さてはフラ語選択者結構賢い……?

 

そしてクラスの雰囲気はというと、賑やか・団結力があるという回答が目立ちました。フラ語ならではの華やかさがあるようです。

 


 
 

ロシア語

(14クラス)

 

アルファベットをそのまま使えるドイツ語やフランス語と違い、まずキリル文字から覚えなければならないため、難易度は高いです。

 

キリル文字は

(´Д` ) щ(゜▽゜щ)

こんな顔文字でおなじみのДщなど。さらに、発音は比較的簡単ですが文法が複雑で、実際にロシア語選択者の8割が難しかったと答えています(´Д` )

 

 

しかし評価の様子を聞くと一転、

 

圧倒的チョンボ。

ロシア語は1クラスしかなく来年度も先生の変更はありませんから、単位に関しては安泰のようです。

 

そしてロシア語のクラスによく言われるのが「変わった人が多いらしい。」

私自身ロシア語クラスに知り合いがいなかったため実際どうなのか気になっていました。すると今回アンケートに協力してくれたロシア語選択者、なんと100%が「変わった人が多い」と答えました。

 

そんなロシア語の先輩からメッセージが。

「Русский язык очень интересный 」

 

 

・・・いや読めないし!!!

 

 

 

自由記入欄に日本語以外で書いてきたのはロシア語選択のこのお一人だけでした。やっぱり変わってるっぽい。

でも興味深いらしいので、ぜひ興味のある方は選択してみてください。

 


 
 

中国語

(15〜21クラス)

 

中国語を母国語とする人の数は13億7000万人で、世界一位です(Wikipediaより)。お隣中国の言葉は日本でも必要性が高まっており、選択する人も増えていますね。一橋生も将来の有用性を考えて選択した人が多かったようです。

 

しかし中国語で難しいのは何と言っても発音。同じ漢字でも発音の違いによって意味が異なったり、ピンインと呼ばれる発音の表示方法を覚えたりと、なかなか強敵です。

 

それでも中国語は私たちに馴染み深い漢字を使用しますから、取り組みやすいかもしれませんね。

こんな声がありました。

「語学学習の際、文法の勉強が面倒くさく感じる人には中国語おススメです。習得しなきゃいけない文法事項がヨーロッパの言語に比して大分少なく済むからです。」

 

確かに文法の勉強って退屈だし眠いし、それが簡単なのは嬉しいですね。

 

そんなわけで一橋性的中国語の難易度は以下のように。

 

これまで紹介した3言語に比べて「簡単・とても簡単」の割合が高いですね。難易度は比較的低めのようです。

 

しかし評価の様子はフランス語同様かなり分かれました。

 

 

ドシビクラスだった中国語選択の友人はヒィヒィ言っていましたが、クラスの仲は良さそうで、やはり共通の敵は結束を強めるんですね(先生ごめんなさい)。アンケートによると中国語の他のクラスも、ワイワイ賑やかなところが多いようです。

 

ところで、中国語を選択する際気をつけなければいけないことがあります。

1限です。

クラ語で唯一1限があるのが中国語。全てのクラスではありませんが2016年度も15・17・18クラスは1限です。7分の3の確率です。ちなみに1限開始は8:50。朝方の人には中国語がオススメですね。

 


 
 

スペイン語

(21〜25クラス)

 

スペイン語は発音が基本的にローマ字読みであるためわかりやすく、人気があります。また、ネイティブスピーカーの数も約5億人で世界4位(Wikipediaより)。使えると便利な外国語のひとつです。

人気があるにも関わらず今年度までは2クラスしかなかったため倍率が高く、スペイン語には強運の持ち主が集まるというイメージでしたが、新入生のみなさんはラッキーですよ。2016年度からスペ語は4クラスに増えます!

 

ところで、発音の簡単さのせいか「スペ語は楽」というイメージがあったのですが、実際はそうでもないようで、

 

どちらかというと難しめのよう。

スペイン語には点過去や線過去、さらに直説法過去未来完了という謎の時制が存在するなど文法が複雑で、意外と侮れません。

 

 

評価についてはシビアが多めになっていますね。

「先生によってだいぶ評価に差が出ると思う。」

との声がありました。2人いらっしゃる先生のどちらになるかで明暗がわかれるようです。

 

クラスには賑やかな人が多いようです。スペインの国民性に似るのかな……?

 


 
 

朝鮮語

(26クラス) 

 

 

朝鮮語に関してはとりあえずグラフから見て欲しいと思います。

 
 

 

逆になぜ全員これを選択しない……??

 

簡単だし単位も取りやすい。しかもなんだか休講も多い。二外でラクしたい人は朝鮮語をとるべしです。ハングルはひらがなのように表音文字で、文法もほとんど日本語と同じであるため、日本人にとってはとても習得しやすい言語です。

 

また、こんな声もありました。

「マイナー言語なので仲良くなりやすいです!2015年度は一橋祭もやりました*\(^o^)/*」

秋の一橋祭は大体サークルや部活で出ることになりますが、KODAIRA祭などでクラスが盛り上がると、一橋祭にもクラスで出店することがあります。今年度も朝鮮語だけでなく複数のクラスが参加していました。

 

そして、朝鮮語クラスの最大の特徴は留学生が多いこと。留学生は日本語の授業を受けるためクラ語の授業こそ一緒には受けませんが、様々な国の友達ができるとても貴重な機会を得られますよ!

 


いかがでしたか?

それぞれの言語に大変なところも良いところもあって、とても悩みますね。一年間続くものですから、自分の興味のあるもの、最後まで頑張れるものを選んでください。

そして新歓期は楽しいイベントが目白押しですから、クラスで思いっきり満喫してくださいね。

 

こんなメッセージをくれた方がいました。

「時間が経つにつれ講義を受けるのは面倒くさくなってきますが、クラスとのつながりが強ければ、友達同士で助け合ったりもできるし、何よりクラ語が楽しくなってGPA(評定)の低下も免れます。」

第二外国語をきっかけに組まれたクラスの友達との付き合いはその後の大学生活でも続いていきます。ぜひステキな友達をたくさんつくって、勉強も頑張ってくださいね!