日本をなめるな! 何かがおかしいオーストラリア寿司体験記

唐辛子にマヨネーズに春雨!? こんなの絶対寿司じゃない!

どうもです。りんです。

 

新学期が始まりましたね。つらい日常の再来です。

しかしどんなに悲観したところで、朝日は登ってきます。うつむいていたって何も始まりません。楽しいことを考えましょう。

 

 

そう、楽しかった夏休みのことを考えましょう。

 

つらい現実なんて忘れてしまいましょう。過去にはたくさんの輝いた思い出があるはずです。ずっと家で寝ていた夏休みだって、冬学期が始まった今から見れば太陽のように輝いて見えます。

 

では私は何をしていたのかというと、一橋大学が提供する留学制度、モニター留学に参加し、オーストラリアはシドニーにいました。日本が台風だの、浅間山だの、地震だの、自然災害で散々な目にあっている中、シドニーは雲一つない晴天が続いておりました。故郷がなくなっては困ると、心配のあまり3kg体重が増えました。

 

さてさて、オーストラリアンライフを通して、私は一つのことに気づきました。

 

寿司屋が日本より多い。

どの通りを歩いても、たいてい二つか三つは漢字やひらがなの看板を引っさげた店があります。デパートの中にお持ち帰り専用のお店とかまであります。

 

しかし読者のみなさん、こちらをご覧ください。

 

 

 

………Sushiru. すしる。寿司る。

 

なんだその大学生の日本語みたいな店名!!!!!!(ブチ切れ)

のれんがかかっていて、それをくぐると、鮮魚の香りとともに木でできた静かな空間が目に入ってくる……。寿司屋ってのはそういうものです。こいつらはワビサビを何もわかっちゃいない。日本の大手寿司チェーンを見習っていただきたい。

 

そう、オーストラリアの寿司屋はどれもパチモン臭いのです。

 

こんなところで提供される寿司なんて、どうせアボカドだの、マヨネーズだの、バーベキューソースだの、カタカナの食べ物でいっぱいなんです。そんなもの到底寿司とは呼べません。ご飯の上に乗った何かです。寿司にそんな洋風なものを乗っけるなど言語道断です。日本の大手寿司チェーンを見習っていただきたい。

 

 

そこで、今回私、実情を明らかにし、日本のみなさんに警鐘を鳴らすべく、これらのパチモン臭い寿司屋を徹底調査したいと思います。

もちろん調査は一人で行います。寿司の味の正確な調査なのです。誰かと一緒に行って惑わされるなんてことはあってはなりません。しかしここで一つだけ心配事。

 

 

衛生面。

生魚を使うとなると鮮度はかなり重要になってきます。これで鮮度までパチモンだったとすると、私は即病院行きです。実のところ、私はシドニーに来て最初に外食した店のステーキで食中毒になり、それから一週間現地の大学に通えなかったのです。ここでもう一度食中毒にかかるわけにはいきません。そうなると出席率の関係上留学費用(70万)自己負担なんてことにもなりかねません。

 

でも気になっちゃったら仕方ないのです。人間好奇心がなくなったら終わりです。きっとお金にかえられない体験が待っているに違いありません。

 

 

 

まあ四の五の言っていても仕方がないので、早速行ってみましょう。


 

一軒目はこちらのお店。

シドニー中心街、Town Hall駅より徒歩5分、Sushi Hotaruです。

……こう、Sushiってローマ字で書くとパチモン感がすごいですね。上海で売ってるiPhoneみたいです。

店構えは高級レストランの様。全皿3.3オーストラリアドルが売りのようです。日本にも似たようなシステムがありますね。

 

店内に入ると、なぜか渋谷センター街がバックに広がっています。輝くカラオケ歌広場。まるで日本に帰ったような気分。

が、こいつら日本をよくわかってない。日本の音楽をBGMに流していたのですが、途中から韓流アイドル、Girls GenerationGENIEが流れ始めたあたり明白です。

まあ四の五の言っていても仕方がないのでとりあえず座ります。

 

メニューはこんな感じ。日本の大手寿司チェーン店でよく見るデジタルのメニューです。そしてなんと日本語のメニューがありました。日本人がたくさん来るのでしょうか。ふむふむ、意外といろいろありますね。

でも一皿目はやっぱりこれでしょう。

 

マグロ

見た目はただのマグロです。さあ美味しいのでしょうか! いざ実食。

…………………。

………………………………普通にマグロだ。

よくよく考えてみれば鮮魚使ってる時点で味にたいそうな変化なんて起こるはずがありません。でもちょっと味が薄いですね。やっぱり日本の寿司の方がおいしいです。

続いて目に留まった二皿目。

 

 

 

これは……

中華やないか!!!!!!(ブチ切れ)

 

似非関西弁です。関西の方ごめんなさい。でも春雨が寿司を名乗ってるんですから世も末です。

 

 

さらに目の前を流れた三皿目。

 

これは……

なんだ?

メニューによるとベジタリアン用の海藻のお寿司だそうです。目の前に磯の風景が浮かぶような味でした。

結局いろいろ食べて計五皿、A$16.5。なかなかおなか一杯になりましたが、そのまま次のお店へ。


二件目はこちら。

 

その名もSushi Dragon

 

……………………ナメてる。これは確実に寿司をナメてる。

 

まるで豚骨ラーメンを売っているかのような黒とオレンジ。中で売っている寿司が気になって仕方がないので入ってみます。こちらも回転寿司店。どうやらオーストラリアでは寿司は回るものみたいです。

 

とりあえず一皿目はやっぱりマグロ

……………………うん、美味しい。

店構えがよりふざけてますが、こちらの方がネタも大きく美味しいです。

続いてこちらが巻物のメニュー。

 

どうして巻物となるとアボカド挟みたくなっちゃうんでしょうか。そんなに合いますか。きゅうりの方がよくないですか。

というか、最初にアボカドを挟もうと思ったのは日本人ですかそれともどこかの国の人ですか。

 

Dragon Roll。

揚げ物とアボカドを挟み、唐辛子入りのマヨネーズと照り焼きソースで味付けされ、さらに上から油粕のトッピングを添えた一皿。

 

 

……………なにがMost Popular Rollだ!!!!!!!!(ブチ切れ)

 

かなり中心から外れたところにある店なので、日本人があまり訪れないのをいいことに、勝手に一番有名だなどと誤った知識を触れ回っています。どうもどいつもこいつも日本料理と日本の近所の方々の料理を混同しているようです。

 

本物がこちら。

これを単体で見せられて、「あ、寿司だ。」って思う日本人がいったい何人いるでしょうか。

とってもスパイシー。なんだかとっても体に悪そうな味がします。

そんなこんなで計六皿。次、いってみます。


 

三件目はこちら。

Susiro。 すしろ。 すしろー。

スシローやないか!!!!!!(びっくり)

……これ本当に日本の大手寿司チェーンでしょうか。

とりあえず店外に飾ってあったメニューを見てみます。

 

 

見たところ皿の種類で値段が変わるそうです。全皿値段均一じゃない。……これ本当に日本の大手寿司チェーンでしょうか。

 

店内に入ってみると、中国語の歌が鳴り響いています。アメリカのポップソングをわざわざ中国語にしたものまで。……これ本当に日本の大手寿司チェーンでしょうか。

さらにいつまでたってもメニューが出てきません。なんという厚待遇。

 

とりあえず回っているサーモンを食べてみます。

 

おお、わさびが入っている! とても美味しいです。しょうゆもキッコーマンが使われています。本当に日本の大手寿司チェーンなのかもしれません。

 

 

続いて目の前を流れてきた一皿。

 

これは……

 

中華やないか!!!!!!(ブチ切れ)

 

どうもオーストラリアでは生魚に抵抗がある人が多いのか、揚げ物が寿司屋に並ぶことが多いそうです。

……なら無理して寿司食わなきゃいいじゃん。

でもこれは話が違います。今まではかろうじて寿司の定義を守ろうとする姿勢が見えましたが、今回のはもはや白米すら存在しない、純粋な中華料理、春巻きです。……これ本当に日本の大手寿司チェーンなのでしょうか。

 

 

真相やいかに。

 

 

 


いかがでしたでしょうか。

グローバルな視点も大事ですが、日本の大切な文化を犠牲にするのは、何が間違った気がしますね。

さて、新学期早々だというのに、こんなクソコラを読んでいるそこのアナタ。いくら過去を見たって未来はやってきません。生協前のひまわりは枯れました。夏は終わりです。もうお終いです。

さあ、クリスマスツリーをたてよう。