「[任意の色]ずくめ」という言葉、「黒ずくめ」以外存在しない説

俺は一橋生探偵、工藤栄一。

さてみなさん、劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』はご覧になったでしょうか??

https://youtu.be/D22Ezh_UiVM

興行的にも大ヒットの滑り出しを決めたようで、私もネトフリで劇場版過去作を全部見終わったら今作を見に行こうと思っています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/84373b17ed9d995afc77331c6e9bead0e341a436

そんな名探偵コナンのストーリーで最重要な要素と言えば・・・

黒ずくめの組織。

(イメージ)

劇場版の冒頭では、かっこいいグラフィックの映像とオープニングテーマとともに、自己紹介の口上が読み上げられるのがお決まりとなっていますね。

俺は高校生探偵、工藤新一。幼なじみで同級生の毛利蘭と遊園地に遊びに行って、 黒ずくめの男の怪しげな取引現場を目撃した。取引を見るのに夢中になっていたオレは、背後から近付いて来るもう一人の仲間に気付かなかった。オレはその男に毒薬を飲まされ、目が覚めたら・・・体が縮んでしまっていた!!(中略)小さくなっても頭脳は同じ。迷宮なしの名探偵。真実はいつも一つ!

そこで一つの疑問が生じました。

「黒ずくめ」以外、言わなくね??

そう思って「白ずくめ」を検索すると、、

結構、ありましたね。

でも、このままだと私がただの物知らずということになってしまい少し悔しいので、ちょっと食い下がりました。

「でもまあ、『黒ずくめ』を踏まえた上でそう言ってるだけで、そんな言葉本来はないんじゃ・・?」ということにして検証を続行。

まずは「ずくめ」の意味を確認すると、

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%B0%BD%E3%81%8F%E3%82%81/

ここでの例文も「黒ずくめ」ですね。

一応定義上は何色ずくめでも言えそうな感じ。

続いて、コーパスを利用して検証してみます。
コーパスとは、「テキストや発話を大規模に集めてデータベース化した言語資料」とのことです。
今回使用したのは、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所と文部科学省科学研究費特定領域研究「日本語コーパス」プロジェクトが共同で開発した『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(BCCWJ: Balanced Corpus of Contemporary Written Japanese)というものです。
https://shonagon.ninjal.ac.jp/

このコーパスの検索ツールの名前が、無料版の「少納言」と申請が必要な「中納言」、さらに、話し言葉なども含めた日本語コーパスを作るプロジェクトの名前が「KOTONOHA計画」ということで、ネーミング天才だと思いました。

それでは実際に、まず「黒ずくめ」を検索してみます。

なるほど、62件見つかりました。思ったより少ない感もありますが、標本調査なのでこのくらいなんでしょう。

続いて、「白ずくめ」を見てみましょう。

!!!
なんと3件もありました。私個人的には「白ずくめ」ってマジで聞いたことなかったので結構びっくりなのですが、前後の文脈を見ても「”いわば”白ずくめ」とか書かれていないので、一般的な単語なのでしょうね。

では、また違う色で。

赤ずくめ

青ずくめ

以下、黄色茶色金色でヒットなしなので、もうないのかな~と思っていたら・・・

なんとピンクずくめが!!

この本で描写されている人物が林家パー子なのか誰なのか気になりますね。

検証結果

「黒ずくめ」以外も存在する。が、出現頻度は「黒ずくめ」に比べてだいぶ少ない。

ということで。

全身黒と全身白だったら黒の方が着る可能性高いからこんな結果になったのでしょうね。スーツは大抵黒系統で、白スーツ着てるの静かなるドンの近藤とNON STYLE石田くらいですからね。