2020年度一橋大学新入生のための履修学概論

※「2021年度一橋大学新入生のための履修学概論」が公開されています。最新情報はそちらをご覧ください。(2021/6/12 追記) 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます! 長い受験期を経てたどり着いた大学生活の幕開けですが、まず何よりも先に決めなければいけないのはサークルよりもバイトよりも「履修」です。 無理のないような履修計画の例を見ていきましょう。 まず手元に「学士課程ガイドブック2020」を用意してください。この分厚い冊子がないと履修が組めません。この先表示するページ数は「学士課程ガイドブック2020」に対応しています。 いまから組むのは春夏学期の履修です。秋冬学期は春夏の単位取得状況によって取る授業が変わってくるので、いまは考えなくてもよいでしょう。 ※記事中の説明には細心の注意を払っていますが、誤りがある可能性もあります。疑問に思った点や不明な点はガイドブックを確認したり教務課に問い合わせたりして確認してください。また、記事公開後に大学により履修ルールの変更・補足がなされる場合もあります。大学からのお知らせをこまめに確認してください。本記事により読者が不利益を被った場合、本サイトは責任を負いません。

「進学・卒業要件」を理解する

まずp3~の各学部の卒業・後期進学要件をみてください。進学とは後期(学部3・4年)に進むことです。1・2年の間は進学要件を満たすように授業を取らなければいけません。 例として商学部の表で説明します。 表の上方に進学(単位数)という項目があり、その下から「英語コミュニケーションスキル科目→8」「外国語科目→6」…というように数字が割り振られているのが目に付くと思います。これは後期(学部3・4年)に進学するために必要な科目群別の単位数です。2年次終了時点で、これらすべての必要な単位数を取れていなければ留年となってしまいます。ですが大丈夫、1年次から無理なく科目を履修していれば留年の心配はありません。 ※さらに卒業(単位数)という項目をみると同じように「英語コミュニケーションスキル科目→8」とありますが、進学する際にすでに8単位を満たしているため、また新たに8単位を取る必要はありません。その下の「外国語科目」は進学要件が6単位、卒業要件が8単位なので、もし2年次終了時点で6単位しか取れてないのであれば、3・4年で残りの2単位を取ればよいです。 また授業は大きく分けて 学部教育科目(自分が所属している学部の授業) 全学共通教育科目(すなわち一般教養科目、通称:般教) 他学部教育科目(他の3学部の授業) の3種類があり、進学するためにはそれぞれ必要な単位数があります。上の表でみると丸で囲まれた〈22〉は全学共通教育科目と他学部教育科目の進学に必要な単位数、〈14〉は学部教育科目の進学に必要な単位数、〈18〉が「自由選択の単位」(これはどの授業でもよい)の進学に必要な単位数です。 そしてこれら3つ数字の合計が進学要件の54単位で、1番下に記されています。 ※「自由選択の単位」についてもう少し説明すると、上の商学部の例では「英語コミュニケーションスキル科目」「外国語科目」「数理情報科目(実際は数学だけ。後ほど説明します)」以外の般教の単位はすべて「自由選択の単位」に該当します。他に、例えば外国語科目を10単位取得した場合、卒業要件の8単位より余計に取った2単位分は「自由選択の単位」に算入されます。 2020/4/20 追記 「自由選択の単位」について上の商学部の例でさらに説明すると、2年次終了時点(つまり進学時点)で「外国語科目」の単位を8単位取得している場合、進学要件6単位より余計に取った2単位は、その時点では「自由選択の単位」に算入され、それ以降は卒業要件のための「外国語単位」扱いになります。つまり2年次終了時点で進学要件より余計に取った各科目の単位は、将来的にはもちろん卒業要件の単位として扱われますが、進学判定時点では「自由選択の単位」として扱ってくれるのです。したがって「自由選択の単位」の進学要件は学部導入科目などを順調に取っていく過程で自然と埋まっていくでしょう。 ※卒業要件も太波線で印をつけておきました。基本的に表の見方は同じです。 ここまでは商学部を例にした説明です。経・法・社の方々も表の見方は同じなのでそれぞれ確認してください。学部によって進学に必要な科目群や単位数が異なります。

CAP制とは?

次にCAP制について説明します。 ここまでの説明だと「じゃあ1年のうちにたくさん授業を取って進学要件をはやくクリアすればいいのね」と思う人もいるでしょう。 しかしそう簡単にはいきません。 CAP制とは 「1つの学期に履修できるのは最大14単位まで」 「1年間に履修できるのは最大44単位まで」 とする制度です。 つまり、いくらでも授業を取れるわけではなく、上限の中でバランスよく取っていかないといけません。 詳しくはp36~をみて確認してください。 ※夏・春休みに開講される集中講義はCAP制に組み込まれないので、はやめに単位を取っておきたい人はこれを活用するのもよいかもしれません。 ここまで長々と説明してきましたが、いよいよ履修を組んでいきます。

履修を組む

履修する授業を選んでいくなかで 1 自動的に登録されている授業 2 WEB抽選に申し込む必要がある授業 3 抽選はなく自分で登録する授業 の3パターンがあります。学士課程ガイドブックの表紙を開いたところにある行事一覧を確認し、2の授業は「抽選(第1回~3回)」の期間に、3の授業は「履修登録期間」の期間にそれぞれ手続きをしましょう。p29,31,34にそれぞれ説明があるのでしっかり読んでください。 また、いずれの授業もシラバスで内容や成績評価方法を確認しておきましょう。 ※授業がWEB抽選の対象かどうかはシラバスに載っています。「抽選対象」の欄に「〇」があると抽選対象です。 ここから先は自分の属する学部の説明を読み、履修を組んでいきましょう。

【商学部編】

最初に1年次で重要になりそうな科目をざっくり説明します。 ①英語コミュニケーションスキル科目 PACEⅠ・Ⅱ ②外国語科目 英語Ⅰ・Ⅱ(リーディング、ライティング、ディスカッション、LL、資格試験) 第二外国語(ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、朝鮮語、アラビア語、ラテン語、ギリシア語) ③数理・情報科目 「数学・基礎」「数学・発展」と付された授業 ④他学部教育科目 ⑤学部導入科目 経営学入門、マーケティング入門、会計学入門、金融入門、ビジネス・エコノミクス入門 導入ゼミナールⅠ・Ⅱ ①PACEⅠもⅡもともに4単位科目で、自動的に組み込まれています(Ⅰは春夏、Ⅱは秋冬)。なので登録は必要なく、しっかりと授業に出席・参加すればここはクリアできます。出席が大切なので気を付けて! ②商学部は外国語科目を進級のために6単位、卒業のために8単位取る必要があります。 英語Ⅰ・Ⅱについて、ⅡはⅠよりも高度な内容を扱っていることが多いですが、履修の順番は自由です。難易度もそこまで差はなく、Ⅱを履修する1年生も多くいます。ただし [注意!]英語ⅠまたはⅡを同一学期に複数履修することはできません。 例えば、リーディングⅠとライティングⅠを同時に履修することはできません。名前は異なりますが、英語Ⅰはあくまで英語Ⅰ。内容にかかわらず同一科目扱いです。Ⅱも同様。同じ学期に2つ以上登録することはできないので注意(英語Ⅰ、英語Ⅱを一科目ずつ登録なら可能)。また [注意!]英語の授業には推奨レベルがあります。 これについてはp32の科目別の注意事項をよく確認してください。 英語Ⅰ・Ⅱは抽選の対象なのでCELSから申し込みましょう。 また第二外国語は法・社会学部と違って必修ではなく最初から時間割に組み込まれていません。学びたい場合は履修したい授業の抽選に申し込む必要があります。 1年生は初めて学ぶ人が大半でしょうから、初級の授業を履修することになります。初級の授業には 法・社会学部の1年生が必修として受講している週2コマ4単位の「初級(総合)Ⅰ・Ⅱ」 全学部生を対象とした週1コマ2単位の「初級(速修)Ⅰ・Ⅱ」 の2種類があります。旅行した際にある程度話せるレベルを目指すのなら「初級(総合)Ⅰ・Ⅱ」、旅行先ではほとんど話せないけど基礎的な単語の意味がわかる教養レベルでいいなら「初級(速修)Ⅰ・Ⅱ」を履修するのがよいと思います。「初級(総合)Ⅰ・Ⅱ」は週2コマを割く必要がありかなりの負担があります。語学に関心があるけれどもそこまでガッツリやりたくない場合は「初級(速修)Ⅰ・Ⅱ」がオススメです。ただしⅡの授業はⅠを履修していることが前提であることがほとんどです。秋冬学期から初めてⅡを履修するのはかなりの学習が必要となるので注意しましょう。 ③p3にあるように商学部は数理・情報科目のうち数学科目を進級のために6単位、卒業のために8単位取る必要があります。 [注意!] 理科・情報科目は自由選択の単位に算入されてしまいます。 ですのでp72~の開講科目一覧の中で科目区分が「数学」と表記されている授業から選んでいきます(ただしp3にあるように「数学概論」は履修できません)。商学部では入学してからもしばらく数学と仲良くし続けなければいけないのです。 数学科目はⅠ→Ⅱの順番で履修するのが一般的です。抽選の対象なのでCELSから申し込みましょう。 ※数学科目ではp33にあるように「推奨コマ」というものが存在しますが、優先とは異なりあくまで推奨なので、これに従わないといけないわけではありません。 ④他学部科目は進級のためには2単位、つまり1科目だけでも取れていればOKです。他学部科目は専門的な内容が多いので、なるべく「法学入門(他学部)」など他学部生専用の授業を取ると安心です。また、履修可能な学生が指定されている授業もあるためp39の「学部・学年等の指定がある科目」を念のため確認しておきましょう。 ⑤p91の履修モデルにはこれら入門5科目を1年次に履修することが勧められています。実際それが一般的です。 「導入ゼミナールⅠ・Ⅱ」は1年次に履修します。Ⅰのほうは春夏学期に履修し、教員や曜日・時限はあらかじめ決められています。Ⅱのほうは秋冬学期に履修し、興味あるゼミを選ぶことができます(抽選あり)。 導入ゼミナールⅡ以外はすべて自動的に組み込まれています。 では実際に履修の組み方を見ていきましょう。1年間で登録できる単位数は最大44単位なので、春夏22単位、秋冬22単位というように登録するとバランスがよいと思います。 商学部1年生TさんはPACEのクラスが10(標準)とします。 ガイドブックp72を見ると春夏学期の「PACEⅠ・クラス10」は月曜4限・水曜5限であると分かります。 また商学部生なので春夏学期の火曜2限に「経営学入門」、木曜3限に「ビジネス・エコノミクス入門」、金曜2限に「会計学入門」が登録されています。 また、manabaから導入ゼミナールⅠの曜日・時限を確認してください。ここでは木曜1限とします。
春学期
導入ゼミⅠ
経営学入門 会計学入門
ビジエコ入門
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
導入ゼミⅠ
経営学入門 会計学入門
ビジエコ入門
PACEⅠ
PACEⅠ
ここまでは自動登録ですが、ここから自分で授業を選んで登録していきましょう。 T君は朝が弱く1限を入れたくないと考えており、さらに午後はサークルやバイトに行きたいため5限を入れたくないと考えています。そこで ②科目から 「英語(ディスカッション・標準Ⅰ)」(月3) ③科目から 「線形代数Ⅰ」(火3)と「微分積分Ⅰ」(金3) を抽選に出し、 ④科目から 「法学入門(他学部)」(春学期月2木2) を登録しました。 すると以下のようになります。
春学期
導入ゼミⅠ
法学入門(他学部) 経営学入門 法学入門(他学部) 会計学入門
ディスカッションⅠ 線形代数Ⅰ ビジエコ入門 微分積分Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
導入ゼミⅠ
経営学入門 会計学入門
ディスカッションⅠ 線形代数Ⅰ ビジエコ入門 微分積分Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
これで春11コマ、夏9コマとなり、春夏計20単位となります。 夏学期にあと2コマ入れると計22単位となりバランスがよくなります(春夏それぞれ1コマずつ足すのでももちろんよいです)。 ①から⑤まですべて取り終えたので、あとは全学共通教育科目(般教)から興味のある授業を探して履修していきます。T君は「物理学基礎」(夏学期月2木2)をみつけ、取ろうと考えました。 すると以下のようになります。
春学期
導入ゼミⅠ
法学入門(他学部) 経営学入門 法学入門(他学部) 会計学入門
ディスカッションⅠ 線形代数Ⅰ ビジエコ入門 微分積分Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
導入ゼミⅠ
物理学基礎 経営学入門 物理学基礎 会計学入門
ディスカッションⅠ 線形代数Ⅰ ビジエコ入門 微分積分Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
これで春11コマ、夏11コマとなり、春夏で計22単位を取得できます。 水曜日が5限のPACEのためだけに大学へ来なければいけなくなってしまいましたが、1年生の間はあらかじめ曜日・時限が決まっている授業が多いためこういう日ができてしまいがちです。2年生以降、ある程度思い通りに履修を組むことができます。 あとは抽選に当たるのを祈るだけです。 英語や数学は倍率が高くなる授業もありますが、抽選に落ちてしまっても、1年生の秋冬学期や2年生で履修すればよいのでそんなに焦らなくても大丈夫です。

【経済学部編】

最初に1年次で重要になりそうな項目をざっくり説明します。 ①英語コミュニケーションスキル科目 PACEⅠ・Ⅱ ②外国語科目 英語Ⅰ・Ⅱ(リーディング、ライティング、ディスカッション、LL、資格試験) 第二外国語(ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、朝鮮語、アラビア語、ラテン語、ギリシア語) ③数理・情報科目 「数学・基礎」「数学・発展」と付された授業 ④他学部教育科目 ⑤学部導入科目(100番台コア科目) 経済学入門、経済思想入門、統計学入門、経済史入門 ⑥学部基礎科目(200番台コア科目) 基礎ミクロ経済学、基礎マクロ経済学、基礎計量経済学 ①PACEⅠもⅡもともに4単位科目で、自動的に組み込まれています(Ⅰは春夏、Ⅱは秋冬)。なので登録は必要なく、しっかりと授業に出席・参加すればここはクリアできます。出席が大切なので気を付けて! ②経済学部は外国語科目を進級のために6単位、卒業のために10単位取る必要があります。 外国語科目については【商学部編】で詳しく説明しているので、ここでは割愛させてください。【商学部編】をご覧ください。 ③p5にあるように経済学部は数理・情報科目のうち数学科目を進級のために6単位、卒業のために8単位取る必要があります。 [注意!] 理科・情報科目は自由選択の単位に算入されてしまいます。 ですのでp72~の開講科目一覧の中で科目区分が「数学」と表記されている授業から選んでいきます(ただしp5にあるように「統計」「数学概論」は履修できません)。経済学部では入学してからもしばらく数学と仲良くし続けなければいけないのです。 数学科目はⅠ→Ⅱの順番で履修するのが一般的です。抽選の対象なのでCELSから申し込みましょう。「微分積分I」「微分積分Ⅱ」「線形代数Ⅰ」「線形代数Ⅱ」の計8単位を取得する生徒が多く、⑥を履修する上で「微分積分I・Ⅱ」は履修しておくといいです。 ※数学科目ではp33にあるように「推奨コマ」というものが存在しますが、優先とは異なりあくまで推奨なので、これに従わないといけないわけではありません。 ④他学部科目は進級のためには2単位、つまり1科目だけでも取れていればOKです。他学部科目は専門的な内容が多いので、なるべく「法学入門(他学部)」など他学部生専用の授業を取ると安心です。また、履修可能な学生が指定されている授業もあるためp39の「学部・学年等の指定がある科目」を念のため確認しておきましょう。 ⑤さて、1年次で大切な100番台コア科目。「経済学入門」は春学期に、「統計学入門」は夏学期にそれぞれ自動で組み込まれていますが、「経済思想入門」と「経済史入門」は自分で抽選に申し込む必要があります。特に「経済学入門」が内容も盛りだくさんな最初の科目ということで大変だと思うので、春学期は100番台以外の経済学部科目は入れなくてもいいかもしれません。ただ経済学部の科目は積み上げ式といわれており、基本的な知識が無いと高いレベルの授業についていけないということが多いので、1年次のうちにこれらは全て取っておくと安心です。 ※「経済史入門」は教授によって授業内容が世界史or日本史の違いがあるのでシラバスを確認しましょう。 ⑥次に200番台コア科目についてです。100番台コア科目を取り終えたあとはこれらの科目を履修していく必要があります。3つの科目とも、週2コマ・2学期=4単位というかなり重い科目なので、焦らず一つずつ履修していくことをオススメします!1年次の春夏学期で100番台コア科目を取り終え、秋冬から200番台科目に挑戦していく、という人が多い印象です。 [注意!] 2年次終了時点に、100番台コア科目を最低2科目、200番台コア科目を最低1科目取得していないと進級できません。 では実際に履修の組み方を見ていきましょう。1年間で登録できる単位数は最大44単位なので、春夏22単位、秋冬22単位というように登録するとバランスがよいと思います。 経済学部1年生AさんはPACEのクラスが10(標準)だとします。 ガイドブックp72を見ると春夏学期の「PACEⅠ・クラス10」は月曜4限・水曜5限であると分かります。 また経済学部なので春学期の月曜1限・木曜1限に「経済学入門」、夏学期の火曜2限・金曜2限に「統計学入門」が登録されています。
春学期
経済学入門 経済学入門
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
統計学入門 統計学入門
PACEⅠ
PACEⅠ
ここまでは自動登録ですが、ここから自分で授業を選んで登録していきましょう。 Aさんは春学期の金曜日を全休にしたいと考えており ②科目から 「英語(ディスカッション・標準Ⅰ)」(水3) ③科目から 「線形代数Ⅰ」(木2)と「微分積分Ⅰ」(火3) ④科目から 「会計学入門(他学部)」(月2) ⑤科目から 「経済思想入門」(春学期月3木3)と「経済史入門」(夏学期月1木1)を抽選に出すことにしました。 すると以下のようになります。
春学期
経済学入門 経済学入門
会計学入門(他学部) 線形代数Ⅰ
経済思想入門 微分積分Ⅰ ディスカッションⅠ 経済思想入門
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
経済史入門 経済史入門
会計学入門(他学部) 統計学入門 線形代数Ⅰ 統計学入門
微分積分Ⅰ ディスカッションⅠ
PACEⅠ
PACEⅠ
これで春10コマ、夏10コマとなり、春夏計20単位となります。 春夏それぞれ1コマずつ入れると計22単位となります。 ①から⑤まですべて取り終えたので、あとは全学共通教育科目(般教)から興味のある授業を探して履修していきます。Aさんは「英語圏文学B」(火4)をみつけ、取ろうと考えました。 すると以下のようになります。
春学期
経済学入門 経済学入門
会計学入門(他学部) 線形代数Ⅰ
経済思想入門 微分積分Ⅰ ディスカッションⅠ 経済思想入門
PACEⅠ 英語圏文学B
PACEⅠ
夏学期
経済史入門 経済史入門
会計学入門(他学部) 統計学入門 線形代数Ⅰ 統計学入門
微分積分Ⅰ ディスカッションⅠ
PACEⅠ 英語圏文学B
PACEⅠ
これで春11コマ、夏11コマとなり、春夏で計22単位を取得できます。 春学期の金曜日に全休を作ることができました。 あとは抽選に当たるのを祈るだけです。 英語や数学は倍率が高くなる授業もありますが、抽選に落ちてしまっても、1年生の秋冬学期や2年生で履修すればよいのでそんなに焦らなくても大丈夫です。

【法学部編】

最初に1年次で重要になりそうな科目をざっくり説明します。 ①英語コミュニケーションスキル科目 PACEⅠ・Ⅱ ②外国語科目 英語Ⅰ・Ⅱ(リーディング、ライティング、ディスカッション、LL、資格試験) 第二外国語(ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、朝鮮語、アラビア語、ラテン語、ギリシア語) ③他学部教育科目 ④学部導入科目 法と社会、実定法と社会、現代国際社会と政治、導入ゼミナール ⑤学部基礎科目(前期指定基礎科目) 憲法(統治機構)、国際政治理論など ①PACEⅠもⅡもともに4単位科目で、自動的に組み込まれています(Ⅰは春夏、Ⅱは秋冬)。なので登録は必要なく、しっかりと授業に出席・参加すればここはクリアできます。出席が大切なので気を付けて! ②法学部は外国語科目を進級のために12単位、卒業のために16単位取る必要があります。 第二外国語の授業が春夏で4単位、秋冬で4単位分すでに割り振られているので、実質のところ進学にはあと4単位、卒業にはあと8単位を自分で選択して履修する必要があるということです。卒業・進学要件の注意事項の欄に「英語8単位及び第二外国語8単位を必修とする」とあることから、この残り8単位(進学は4単位)は英語の授業から履修しなければいけません。 英語Ⅰ・Ⅱについては【商学部編】で詳しく説明しているので、ここでは割愛させてください。【商学部編】をご覧ください。 ③他学部科目は進級のためには2単位、つまり1科目だけでも取れていればOKです。他学部科目は専門的な内容が多いので、なるべく「経営学入門(他学部)」など、他学部生専用の授業を取ると安心です。また、履修可能な学生が指定されている授業もあるためp39の「学部・学年等の指定がある科目」を念のため確認しておきましょう。 ④法学部には「法学コース」「国際関係コース」「法曹コース」の3つがあり、「法学コース」と「国際関係コース」の選択は後期(学部3・4年)進学時に、「法曹コース」の選択は原則2年進学時におこなわれます。どれに進むかすでにはっきり決めている人もいれば、授業を履修していくにつれて考えが固まっていく人もいると思います。 法学部生は学部導入科目4科目「法と社会」「実定法と社会」「現代国際社会と政治」「導入ゼミナール」から、進学には2科目4単位が必要です。 「法曹コース」に進むと先ほど挙げた4つの学部導入科目のうち「法と社会」「実定法と社会」の2つが必修とされるようですから、法曹コースに進学希望の人or進学の可能性を残しておきたい人はこの2つを1年のうちに履修しておきましょう。法曹コースには進まないと決めている人は、4つの学部導入科目の中から2つ選んで履修しましょう。実際のところは「法と社会」「実定法と社会」「現代国際社会と政治」の3つから2つを選ぶのが一般的です。 ガイドブックのp109の「学習計画のために」やp111の「法学部生の履修モデル」を読み、進路別の学習計画をざっくり確認しておくことをオススメします。とくに法曹コースは2020年度に新設されたコースですので、進学を考えている人は必ず要件を理解しておきましょう。 ⑤学部導入科目2科目はいずれも春学期で終わってしまうため、夏学期からは学部基礎科目を履修し始めます。 進学には法学部前期指定基礎科目から16単位が必要です。開講科目一覧で夏学期に開講されている前期指定基礎科目を探すと、「憲法(統治機構)」や「国際政治理論」などがありますので自由に選んでください。 では実際に履修の組み方を見ていきましょう。1年間で登録できる単位数は最大44単位なので、春夏22単位、秋冬22単位というように登録するとバランスがよいと思います。 法学部1年生RさんはPACEのクラスが30(標準)だとします。 ガイドブックp72を見ると春夏学期の「PACEⅠ・クラス30」は火曜4限・木曜5限であると分かります。 第二外国語はフランス語を選択したとして月曜3限木曜3限「フランス語初級(総合)Ⅰ・クラス5」が割り振られたとします。 また、学部導入科目は「法と社会」「実定法と社会」を、学部基礎科目は「憲法(統治機構)」を選択したとします。p114の開講科目一覧で曜日・時限を確認してください。CELSでの登録を忘れずに!
春学期
法と社会 法と社会
フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会 フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構) フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構)
PACEⅠ
PACEⅠ
いまのところ水曜日が全休となっているので、このまま水曜日は授業を入れないようにしようとRさんは考えています。 ②科目から 「英語(LL)Ⅰ」(金4)と「英語(ディスカッション・標準)Ⅱ」(火2) ③科目から 「経済史入門」(夏学期月1木1) を抽選に出すことにしました。 すると以下のようになります。
春学期
法と社会 ディスカッションⅡ 法と社会
フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会 フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会
PACEⅠ LLⅠ
PACEⅠ
夏学期
経済史入門 経済史入門
ディスカッションⅡ
フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構) フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構
PACEⅠ LLⅠ
PACEⅠ
これで春10コマ、夏10コマとなり、春夏計20単位となります。 春夏それぞれ1コマずつ入れると計22単位となります。 ①から⑤まですべて取り終えたので、あとは全学共通教育科目(般教)から興味のある授業を探して履修していきます。Rさんは「知的生活の健康科学」(木4)をみつけ、取ろうと考えました。 すると以下のようになります。
春学期
法と社会 ディスカッションⅡ 法と社会
フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会 フラ語初級(総合)Ⅰ 実定法と社会
PACEⅠ 知的生活の健康科学 LLⅠ
PACEⅠ
夏学期
経済史入門 経済史入門
ディスカッションⅡ
フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構) フラ語初級(総合)Ⅰ 憲法(統治機構
PACEⅠ 知的生活の健康科学 LLⅠ
PACEⅠ
これで春11コマ、夏11コマとなり、春夏で計22単位を取得できます。 水曜日は授業のない全休の日となりました。一年生の間はPACEやあらかじめ曜日が決まっている必修の授業があるため、全休の曜日を作りたくても作れない場合がありますが、今回のように作れる場合は作ってバイトなど他のことに充てるのもよいでしょう。部活・サークルの時間に合わせて履修を組むのも大切です。 あとは抽選に当たるのを祈るだけです。 英語は倍率が高くなる授業もありますが、抽選に落ちてしまっても、1年生の秋冬学期や2年生で履修すればよいのでそんなに焦らなくても大丈夫です。

【社会学部編】

最初に1年次で重要になりそうな科目をざっくり説明します。 ①英語コミュニケーションスキル科目 PACEⅠ・Ⅱ ②外国語科目 英語Ⅰ・Ⅱ(リーディング、ライティング、ディスカッション、LL、資格試験) 第二外国語(ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、朝鮮語、アラビア語、ラテン語、ギリシア語) ③数理・情報科目 「数学/情報/理科・基礎」「数学/情報/理科・発展」と付された科目 ④運動文化科目 スポーツ方法Ⅰ・Ⅱ、スポーツ演習 ⑤他学部教育科目 ⑥学部導入科目 導入ゼミナールⅠ・Ⅱ、社会研究の世界、社会科学概論Ⅰ・Ⅱ、哲学概論、社会学概論、人類学概論、政治と社会、倫理学概論、教育と社会 ①PACEⅠもⅡもともに4単位科目で、自動的に組み込まれています(Ⅰは春夏、Ⅱは秋冬)。なので登録は必要なく、しっかりと授業に出席・参加すればここはクリアできます。出席が大切なので気を付けて! ②社会学部は外国語科目の単位が進級に12単位、卒業に16単位必要になります。 第二外国語の授業が春夏で4単位、秋冬で4単位分すでに割り振られているので、実質のところ進学にはあと4単位、卒業にはあと8単位を自分で選択して履修する必要があるということです。卒業・進学要件の注意事項の欄に「英語8単位及び第二外国語8単位を必修とする」とあることから、この残り8単位(進学は4単位)は英語の授業から履修しなければいけません。 英語Ⅰ・Ⅱについては【商学部編】で詳しく説明しているので、ここでは割愛させてください。【商学部編】をご覧ください。 ③社会学部は、数学、情報、理科科目のいずれかの単位が進級のために2単位、卒業のために4単位必要になります。 社会学部生では情報・理科科目を選択する生徒が多いです。数学に苦手意識のある人は情報・理科科目、数学が好きな人は数学科目を選ぶとよいでしょう。なお、進級に必要なのは2単位のみですが、余裕のある1年生のうちに、卒業に必要な4単位分を取っておくことをお勧めします。 ④運動文化科目 社会学部生は運動文化科目2単位ぶんが必修となっています。これは進級要件ではないので卒業までにとれば大丈夫ですが、1年次で取る生徒がほとんどなので、何か特別な理由がなければ1年生のうちにとってしまうのがよいでしょう。運動文化科目に数えられるのが「スポーツ方法Ⅰ・Ⅱ」と「スポーツ演習」です。 [注意!]「スポーツ方法Ⅰ・Ⅱ」は、他の多くの科目と同じように春夏/秋冬学期を通じて週1回授業があるが、単位としては2単位ある他科目とは異なり1単位しかありません。 したがって卒業に必要な2単位以上となる科目の組み合わせは 「スポーツ方法(春夏)I」+「スポーツ方法(秋冬)I」 「スポーツ演習」 「スポーツ方法(春夏)I」+「スポーツ演習」 「スポーツ方法(秋冬)I」+「スポーツ演習」 の4通りがあります。 ⑤他学部科目は進級のためには2単位、つまり1科目だけでも取れていればOKです。他学部科目は専門的な内容が多いので、なるべく「経営学入門(他学部)」など、他学部生専用の授業を取ると安心です。また、履修可能な学生が指定されている授業もあるためp39の「学部・学年等の指定がある科目」を念のため確認しておきましょう。 ⑥さて、続いて1年生で履修できる授業のうち最も社会学部らしいともいえる学部導入科目です。「社会研究の世界」と「導入ゼミナールⅠ」は春学期に、「導入ゼミナールⅡ」は秋学期にそれぞれ自動で組み込まれていますが、社会学部の必修である「社会科学概論Ⅰ・Ⅱ」は自分で抽選・登録に出す必要があります。また、必修ではないものの、他に1年生で取れる学部科目として「哲学概論」「社会学概論」「人類学概論」「政治と社会」「倫理学概論」「教育と社会」があります。他の科目との兼ね合いにもよりますが、社会学部ならではの専門的な内容の導入が学べる科目ばかりなので、自分の興味・関心に合わせて取ってみることをお勧めします。 では実際に履修の組み方を見ていきましょう。1年間で登録できる単位数は最大44単位なので、春夏22単位、秋冬22単位を目安に登録するとバランスがよいと思います。 社会学部1年生KさんはPACEのクラスが14(発展)だとします。 ガイドブックp72を見ると春夏学期の「PACEⅠ・クラス14」は月曜5限・水曜4限であると分かります。 第二外国語はスペイン語を選択したとして月曜3限木曜3限「スペイン語初級(総合)Ⅰ・クラス13」が割り振られたとします。 また、社会学部なので春夏学期の火曜1限に「社会研究の世界」が、そして「導入ゼミナールⅠ」が自動登録されています。manabaから導入ゼミナールⅠの曜日・時限を確認してください。ここでは火曜2限とします。
春学期
社会研究の世界
導入ゼミⅠ
スぺ語初級(総合)Ⅰ スぺ語初級(総合)Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
夏学期
社会研究の世界
導入ゼミⅠ
スぺ語初級(総合)Ⅰ スぺ語初級(総合)Ⅰ
PACEⅠ
PACEⅠ
ここまでは自動登録ですが、ここから自分で授業を選んで登録していきましょう。 Kさんは、 ②科目から 「英語(LL)Ⅱ」(木2) ③科目から 「情報リテラシー」(金4) ④科目から 「スポーツ方法Ⅰ(春夏)」(水3) ⑤科目から 「会計学入門(他学部)」(月2) ⑥科目から 「社会科学概論Ⅰ」(春学期火3金3) を抽選に出すことにしました。 すると以下のようになります。
春学期
社会研究の世界
会計学入門(他学部) 導入ゼミⅠ 英語(LL)Ⅱ
スぺ語初級(総合)Ⅰ 社会科学概論Ⅰ スポーツ方法Ⅰ(春夏) スぺ語初級(総合)Ⅰ 社会科学概論Ⅰ
PACEⅠ 情報リテラシー
PACEⅠ
夏学期
社会研究の世界
会計学入門(他学部) 導入ゼミⅠ 英語(LL)Ⅱ
スぺ語初級(総合)Ⅰ スポーツ方法Ⅰ(春夏) スぺ語初級(総合)Ⅰ
PACEⅠ 情報リテラシー
PACEⅠ
これで春12コマ、夏10コマとなり、春夏は計21単位となりました(④科目の説明にも書きましたが、スポーツ方法Ⅰは春夏合わせて1単位です)。 あと夏に2コマ入れればバランスがよくなり、春夏計23単位となります。 ここでKさんは⑤科目から「人類学概論」(夏学期火3金3)を取ろうと考えました。
春学期
社会研究の世界
会計学入門(他学部) 導入ゼミⅠ 英語(LL)Ⅱ
スぺ語初級(総合)Ⅰ 社会科学概論Ⅰ スポーツ方法Ⅰ(春夏) スぺ語初級(総合)Ⅰ 社会科学概論Ⅰ
PACEⅠ 情報リテラシー
PACEⅠ
夏学期
社会研究の世界
会計学入門(他学部) 導入ゼミⅠ 英語(LL)Ⅱ
スぺ語初級(総合)Ⅰ 人類学概論 スポーツ方法Ⅰ(春夏) スぺ語初級(総合)Ⅰ 人類学概論
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これで春12コマ、夏12コマとなり、春夏で計23単位を取得できます。 あとは抽選に当たるのを祈るだけです。 英語や数学は倍率が高くなる授業もありますが、抽選に落ちてしまっても、1年生の秋冬学期や2年生で履修すればよいのでそんなに焦らなくても大丈夫です。 以上、学部ごとの履修例を紹介しました。 あくまでも例ですので(例えば他学部科目を1年の春夏学期に必ずしも履修する必要はありません。秋冬学期や2年次に履修しても大丈夫です)、よく考えて自分なりの履修を組んでみてください!

履修撤回制度とは?

2020年度から履修撤回制度が導入されました。春学期の履修撤回期間には通年・春夏・春・夏学期の授業と夏期集中講義の履修登録を削除できるようです。また、CAP制の面では削除した単位数分、履修登録できる単位数が回復するようです。 注意点として「春学期の履修撤回期間に履修を撤回しても、春夏学期には授業を新たに足すことができない」ことが挙げられます。 2020/4/20 追記 「春学期の履修撤回期間に履修を撤回すると、春夏通して開講される授業は新たに足すことができない」に訂正します。夏学期のみの授業は、その後の春学期の履修変更期間に足すことができます。誤解を招く表現があったことをお詫び申し上げます。 秋冬学期に撤回した単位数分の授業が増えてしまいますね(年間44単位を取り切る前提です)。履修を撤回するときはよく考えましょう。 ~終わりに~ ここまで長々と読んでいただきありがとうございます。 本サイトは一橋大学広告研究会HASC(https://twitter.com/HASC_09)が運営し、部員が本記事を書いています。興味を持った方はぜひ活動見学にお越しください。 新入生のみなさんの履修への不安が少しでも解消されたら幸いです。