こんにちは、アルマジロです。
現在自分の家にうまい棒が60本以上置いてあり、いかにして処理をするか頭を悩ませる日々が続いております。うまい棒を使ったお好み焼きが結構美味しいらしい。今度作ってみよう。他におすすめのレシピがあれば教えてほしいものです。
さて、どうでもいい話はこの辺にしておきましょう。一橋入試まであと2週間ほどとなりましたね。受験生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。筆者自身は社会学部なので配点の高い日本史の詰め込みを必死に行っておりました。
一橋の日本史は日本最高峰の難易度と言われております。並大抵の勉強量では手も足も出ません。魔境とすら呼ばれています。一橋日本史がこれほどの難易度になっている要因の一つに、教科書学習と過去問演習のみでは対応できない悪問、難問が多く混ざっていることがあげられます。
一橋日本史は良問の宝庫であると同時に狂問の宝庫でもあります。そしてこの狂問たち、まじでむずい。難しすぎて笑えてきます。理不尽です。
こいつらによって絶望のどん底に落とされる受験生が毎年一定数います。そんなこともあり、この頭のおかc問題たちは一橋生の間でもしばしばネタとして登場してきます。
というわけで!!!今回は一橋生が「こいつはヤベエ…」となった日本史の過去問をランキング形式*で発表していきたいと思います。受験生の方々は息抜き感覚で読んでいただくと幸いです。
(世界史のランキングはこちら☞http://hit-tsumami.com/?p=8909&preview=true)
アンケートに回答してくれた一橋生は以下の通りになります。
学部・性別・解いた日本史の過去問の年数
- 社会学部・男・15年
- 社会学部・女・17年
- 社会学部・男・30年
- 社会学部・男・40年
- 法学部・女・15年
- 法学部・男・40年
*このランキングを作成するにあたり、一橋大日本史/過去問研究 (sakura.ne.jp)、一橋大学前期日程(2020)過去5か年(駿台文庫)を参考にさせていただきました、この場を借りてお礼申し上げます。
コンテンツ
3位
1990年 第一問 「史学史(歴史のとらえ方の特徴と背景)」
愚管抄や神皇正統記を史料として見たことがないと厳しい。また新井白石の九変五変論など細かい知識がいるのも難しい。
社会学部・男
これは知ってないと完全に詰むタイプの問題ですね。これを平然と出してくる一橋まじでサイコパs、、、
ちなみに筆者はこの問題の類題が一橋オープンに出たことで詰んだ記憶があります
2004年 第一問 「江戸時代の農村・江戸湾防備」
一橋らしい問題ではあるが各分野の知識を上手く繋ぎ合わせないと解けない問題もあり、かなり手強い。
法学部・男
これは良問と悪問の境目のような問題な気がしますね。当時の受験生にとっては悪問に近いけど、今の受験生がこの時代を学ぶ材料としては非常にいいって感じでしょうか。難しいことは間違いないでしょう。
2006年 第二問「明治憲法と政党政治・首相の権限強化」(3)
高校日本史の範囲外で聞いたこともなかったです。
法学部・女
この問題には歴史的に重要なメッセージが込められているらしいです。(詳しい内容は一橋大学元教授吉田裕先生著『アジア太平洋戦争』などにのっています)
しかしながら、教科書に記載すらない事項に関してそんなことも言ってられない。メッセージ性があるのは好きにしてくれという感じですが、一橋合格を目指す我々が訴えたいのはただ1つ、
「教科書の範囲から出せ」
です。
2014年 第一問 「古代〜近世の仏教」
特に問5。インパクト補正あり。平安時代の貴族の食事が庶民の食事とどのように違うか答える問題。資料集引っ張り出して、当時の貴族のご飯の写真見つけて、それを詳細に記述してみたけど模範解答とは全然違った。
社会学部・男
またも登場。知らないとガチで詰む問題。一橋日本史の傾向を大きく外れた問題ですね。このような問題はさっさと飛ばし、残った時間で食らいつくのが賢明でしょう。どうせみんな困惑してます。
2位
2013年 第一問 「近世の身分制」
問2,問3が地獄。問2で「町人の定義」を答えて、問3で「百姓と農民の違い」を答える。「百姓と農民の違いわかる人なんかいなくね?」と思って模範解答見たら百姓の語源みたいなのが解説されてた。これって日本史?
社会学部・男
農民と百姓の違いなんて考えたこと無かったから、本番で解いてたらパニックになること不可避。
社会学部・男
ここは頻出とはいえ、初見だと驚きますよね。そこ聞いてくる?って感じです。
ちなみに「これって日本史?」関連でいうと2016年第一問(1)では、テーマが頻出の「律令」だったのですが、問の内容は「中国の律令について、その律令の内容と特徴を述べなさい」とありました。
「ん?中国?え、これって日本史?」という問題ですね。「一橋日本史の中ではこれが1番分かりやすく狂ってる」というコメントもありました。
このように頻出の範囲であっても少しばかり問いかける角度がずれた結果、悪問と化した問題は一橋日本史に沢山あるようです。
2014年 第二問「自由民権運動と欧化主義批判」
パッと見、わけのわからない問題がいくつかある。混乱した人も多かっただろう。
法学部・男
誰やねんって感じだし、そもそも演劇と自由民権運動のつながりなんて知らん。
社会学部・男
多分一橋過去問マスターにはお馴染みの問題。問題文にオッペケペー節が書いてあり、その歌詞にアンダーラインが引かれていて問題が作られている。コミカルな雰囲気が漂う割に問2と問4の難易度は地獄。
社会学部・男
2011年に井上外交に関する問題が出ているとはいえ、オッペケペー節から当時の社会背景を想起するのは非常に難しいですね。簡単そうな見た目しといて中身がえげつない。本当によくないです。
ちなみにこのオッペケペー節、実際に聞いてみるとかなり中毒性があります。リズミカルに世の中への皮肉を歌い続けています。「世界最古のヒップホップ」とコメント欄で書かれていて笑いました。疲れた方は聞いてみるといいかもしれません。(☞川上音二郎(作)・オッペケペー節 / 土取利行(唄・演奏) – YouTube)
1位
2019年第一問「中世・近世の土地領有関係と産業」
すぐに答えの浮かぶ問が問2しかないという有様。一橋日本史史上最凶の問題と言っても過言ではない。
法学部・男
荘園制の全貌を正しく理解してる受験生なんて多くないですからね。それについて300字近くの論述をする、、、、まさに最凶のひとつに入ってくることは間違いないですね。
大門一は大体江戸か古代の法制史か中世の惣村あたりからの出題なのに古代近世の土地所有制の変遷と幕末の改革という全くマークしてないところから出たのがヤバイ。問一に関しては鎌倉時代までと書いてあるだけでどの時代から書き始めればいいのかわからない。問三の各地の特産品なんてマークしてる訳がないので解けない
社会学部・男
この内容をまとめるのは「至難の業」である。過去に出題例がなく、圧倒的大多数の受験生を困惑させ、解答不能に追い込んだことは容易に推測ができる。この出題意図は全く理解できない。一橋大学はこれだけ壮大なテーマの論述について、どのような解答例を準備して、どのような基準に基づいて採点を行ったのか、受験生や高校現場に説明する義務を負っているのではないか?
青本から一部抜粋
某S台予備学校一橋日本史担当の先生のお言葉ですね。文面だけ見てても怖い。
一橋の悪問出題への強い憤りが伝わってきます。(2019年に師が作成されたであろう解答速報は問題に対する講評があまりにも辛辣であったためTwitterでかなりバズってました。)
2019年 第二問 「1920〜30年代の都市中間層と関連する政治・文化風潮」
赤い鳥…?知るか…黙れ…ってなりました。
社会学部・女
これはこの問題を解いた多くの方が抱いた感情ではないかと思います。赤い鳥、可愛い名前をした良い感じの雑誌に見えますが、この問のせいでそのような印象は消え去りました。赤い鳥への風評被害もいいところです。
大問一で折られかけた心を完全に折りにくる問題。
社会学部・男
泣きっ面に蜂とはこのことを言うのですかね。やはり一橋日本史はサイコパs、、、
書けそうで書けない。というか書けない。問1~問5まで絶妙に難しい。「なんか書けそう」→「やっぱ厳しい、後回しにしよ。」
社会学部・男
この書けそうで書けない絶妙な難しさ。めちゃくちゃわかります。そしてこの難しさ、例えるのが難しい。
握り拳を口の中に入れる難しさくらいでしょうか。知らんけど。
良い例えだと思ってくれた心の優しい方は本記事のリツイート、拡散をよろしくお願いします。(小声)
とにかく難易度の高い問題であることは確かです。
個人的に恨みがある問題っていうのと、大正時代の社会背景なんてわからん笑
社会学部・男
現役時代にこの問題でやられたことから、恨めしく思ってる人も多そうですね。筆者自身この年の第二問は日露戦争あたりを予想していましたが、全く当たりませんでした。恨んでます。「2019年第二問被害者の会」なるものを結成してもいいかもしれません。会員は結構集まってくれそうです。
<総括> いかがでしたでしょうか。2019年がやばい年of 一橋日本史の頂点に立つような結果となりました。しかしながら一位と二位以下の票数差はあまりなく、やはり人によって思い入れのある問題、年度は違うものなのだなと感じました。
このランキングは少人数へのアンケート結果に基づいて作成されたものであり、この記事を読んでくれている方も各々思うところはあるでしょう。ここで紹介しきれなかった面白い問題はたくさんあります。より多くの人と一橋日本史について語り合いたいものです。
2021年の問題も非常に気になりますね。
【おまけ】2020年の問題についてのコメント
・2020年は過去問研究の精度が如実に点数の差になったように感じる。過去問研究の重要性を再確認させてくるような問題だった
・大問3はエクセレント点狙えるぜ!!って言うくらい一橋の傾向どストライクな簡単な問題だった。全体的に見ても過去問からの出題が多く、過去問対策大事だなという印象だった。
・第一問は絵見て驚いたのも束の間で、問題が分からなさ過ぎてとりあえず解答欄を埋めることばっか考えてました。
第二問・第三問は過去問と似ている問題・関連している問題が多かったので、ここで第一問をカバー?しました。
・まず問題開いて、大問1見て絶望した。一回ビジネス基礎開いた。でその後大問2に戻ってきた。「考えたら書けそう」ってなって、頑張って埋めた。大問3は余裕だった。過去問って偉大だなあって思った。最後に大問1解いたけど、今思えば殆ど点無い。でも総じて言えば一橋の日本史でほぼ1200字埋めれた自分を褒め称えたい。
結局は過去問を大事にしようということですね。どんなに難問が多い年でも毎年一題は頻出分野からの問題が出ています。これを取れるか取れないかが大きな差となってきます。
誰も解けない問題を解くよりも、きちんと対策をした者が解ける問題を選び、精度を極限まで高めて解答する。これが試験で他人と大きな差をつける、ひいては合格につながる要素ではないかと思います。
自分のペースを維持し、最後まで全力で駆け抜けてください!!国立で待ってます!!一緒にうまい棒を使ったお好み焼きを作りましょう(小声)