ただの飯テロ?!留学生の年末年始をお見せします!
こんにちは、蛮勇亭にゅーとんです!
もうすぐ世間では受験期ですね。1年前は私も受験生でしたが、果たしてあれから1年経った今、私はどれだけ成長したのでしょうか?
成長するには自分とは違う場所で異なる体験をしてきた人と交流することが近道と言いますよね。
ということで新しく連載「留学生に学べ!」を始めさせていただきます!
一橋に来ている留学生は優秀なだけでなく、年齢が上の人が多いので話していていろんな刺激を受けます。そんな彼らに取材をしていき、それを発信していこう、という連載になります。
連載初回は新年ということで、留学生それぞれの年末年始の過ごし方特集です!
自国に帰省した人や、日本で友達やその家族と過ごした人など、それぞれの過ごし方をご覧ください!
1人目はブラジル出身のPedro Avelarさん。
以前Language Communityを取材した際にも登場していただいた日本語が私よりも上手いかもしれないヒトツマミ読者です!今回も取材に協力していただきました。
彼はブラジルには帰らず、(ブラジルに帰るには往復で合計丸々4日かかってしまうそうです!さすが地球の裏側!)日本で年越しをしました。
初日の出を見に高尾山へ!
写真前列左がPedroさん。
朝の4時なのに人がたくさん!!
いつもは遅れてばかりの中央線も粋な計らいをしてくれたようです。
そうして眠気と寒さと戦いながら登った先には…
すごい!!きれい!!
これは朝早くから行く価値ありですね!
せっかく中央線沿線にあることですし、一橋生の皆さんも来年行ってみてはどうでしょうか?
下山後は寮でルームメイトの実家から送られてきたおせちをごちそうに!
美味しそうなおせちの隣にゲームのコントローラーがあるあたり、大学生の寮な感じが出てますね(笑)
料理上手のPedroさんは手作りのクロワッサンをふるまったそうですが、少し前のクリスマスパーティーの際はブラジル料理を作った、とのことです。クリスマスも年末年始に含まれる!ということで載せておきます!
1品目はCocada(コカーダ)。
これはココナッツ味の甘いお菓子で、スライスしたココナッツ、砂糖、ココナッツミルクや練乳を混ぜて固めたもの。ブラジルではポピュラーな定番スイーツだそうです。
2品目はTorta de frango(トルタジフランゴ)。
こちらはBrazilian Chicken Pieとも呼ばれていて鶏肉のタルトのようなもので、玉ねぎやトマトが入っています。
最後に、Pedroさんにブラジルと日本の年末年始を比較した感想をいただきました。
比較してみて最も驚いたのは、日本のクリスマスは恋人の祝日であること。もとい、祝日でもないんだ!
ブラジルと全てのキリスト教の国ではもちろんのこと、クリスマスはお休みですが、その休みをどう過ごすかというと、それは家族と一緒に決まってるでしょ?というのは私が把握している限りまたほとんどのキリスト教の国の考え方のようです。キリストの降誕ながらの神聖をリア充がいちゃついて汚すものじゃない、みたいなものかな?
もう一つ、聖夜に食する聖なる七面鳥の丸焼きが日本ではKFCのフライドチキンになっていること。これは何も説明されずに聞くとぷっと吹き出しました。しかし冗談ではなく、確かに考えてみれば手に入りづらい七面鳥をわざわざ食べる意味が全くなく、ケンタッキーが代替品として良さそうです。ちなみにブラジルにはKFCがありません。
(余談ですが、キリスト教の影響が強くないことで一つ日本に感謝しているのは、安息日という概念がないこと。つまるところ、全ての店の定休日が日曜日に合致しないことです。おかげで週末にも買い物が可能。WHY, BRAZILIAN PEOPLE?!)
年末年始は、意外なほど、あまり変わらないと思います。縁起担ぎは国を問わず、多くの人間が共通にしている習慣でしょう。ブラジルでは初詣はしませんが、ミサや様々な儀式を行う人がいます。面白いのは、紅白歌合戦のような年越し歌番組のShow da Viradaの存在です。ただし、紅白とは違い、生放送ではなく、配点されないので合戦でもありません。これも、緑組(=ブラジル)の負けですね……
ぶ、ぶんしょうりょくが…!!!!!
本当に留学生なのか疑問に思うくらい日本語がきれいな上に、最後のオチまでしっかりあって……
これは私に代わって留学生連載を書いてほしいくらいです(笑)
2人目はイタリア出身のAntonio Battagliaさん。
彼も日本語が堪能で、ほかの留学生に「日本語がうまくなりたいなら色んな人に話しかけないと」と言っている姿が印象的で、堪能な日本語の裏には多くの努力があるんだろうな、と思いました。私も毎日日本語を話しているつもりなんですけどね……。
彼はイタリアに帰って年末年始を迎えました。
「イタリアで年初の過ごし方というと、食べ物ということだ!」とのコメントつきで送られてきた写真がこちら。
こちらはローストチキン。イタリアでは家庭で気軽にローストチキンを作るそうで、クリスマスはもちろん、大人数が集まるときは作ることが多いそうです。
鶏のお腹に入れるStuffingは家庭によっていろいろらしいのですが、Antonioさんの家はお米が入っていました!
こちらは豚肉のロッレ。ロッレとは中に詰め物をしてから焼いたお肉料理のことです。
あ〜なんとも美味しそう……本当にこの記事、ただの飯テロですよね……。
他にもAntonioさん、イタリア各地の写真を送ってくれました。
こちらはローマ駅の周辺。別に遺跡でもなんでもないのにこれだけ風情が出る建物ってすごいですね。ヨーロッパ未上陸の私は胸が膨らみます!
こちらはシチリアの海岸。一面に海が広がっていていかにもイタリア!って感じですね。うらやましいです……。
このようにAntonioさんは美味しそうかつきれいな景色の年越しを迎えたそうです。
最後はオーストリア出身のMagdalena Hillerさん。
彼女は私の初記事にも協力してくれ、まんまと騙されてくれました(笑)
彼女はオーストリアには帰らず、日本で年越しをしました。オーストリアの地元紙でも記事を書いており、文章を書くのは慣れているという彼女は丁寧に年末年始のことを書いてくれました!
以下は彼女の文章を私が和訳したものですが、長さの関係で省いた部分もあるので気になる方は記事の最後に英語の全文を載せているのでぜひ読んでみてください!
12月31日はオーストリア、ドイツ、チリの友達とともにシャンパンを買ってから増上寺に行きました。ヨーロッパではボトルをあけないことには年は越せません!
写真後列左から2番目がMadalenaさん。
元旦には友人の紹介で日本人の家庭に招かれ、おせち料理をごちそうになりました。友人はその日本人の家庭の娘の夫で、ドイツ人であり、なんと彼は私の祖母の叔母の友達であり、世間の狭さを実感しました。初対面であるにも関わらず家族のように接してくれたみなさんの温かさに感激したお正月となりました。
おせちも種類の豊富さと、それぞれの料理に込められた意味※にも驚きました。午後はずっと日本語を話す練習をしたり(まだまだ拙いですが…)、金箔の入ったお酒を飲んだり、庭にいる鯉を見たりしました。なんとこの家族は有名な鯉ブリーダーで、天皇家にも売ったことがあるそうです。
(※おせちに込められた意味:数の子は子だくさんを願う料理である、など)
おせちに込められた意味に感激したというMagdalenaさん、日々の小さな出来事に様々な意味が込められている点が、日本の一番好きなところだそうです。
寮に帰ってからはウィーンのNew Year’s Concertをテレビで見ました。オーストリアにいるときは朝早くから放送しているため見逃してしまうことが多かったのですが、時差のおかげで今回は見ることができました!日本人のコメンテーターが自分の国で起こっている出来事について話しているのを見るのはとても特別な経験でした。
全体的な感想は、日本での年末年始の方が好きです。ヨーロッパでは年越しやお正月に宗教的な意味はないので騒音や酔っ払いなどで溢れていますが、日本ではもっと謙虚で静観的な新年の迎え方ができたと思います。
いかがでしたか?
どの国でも年末年始は家族や友達と一緒に食事を楽しむ、という文化は共通しているみたいです。……とすると、正月太りも万国共通かもしれませんね(笑)
取材にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
これからもこの連載では留学生の様子をお届けしていきますのでお楽しみに!
以上、蛮勇亭にゅーとんでした!
……の前に!!!!
もうお忘れかとは思いますが、わらしべ長者第二弾、やります!(やります、というか、終われていないので続けます笑)
近日中に生協に出没するので、もしよければもういらないけど少し高価なものを持ち歩いておいていただけると涙を流して喜びます!!
今年もどうか取材協力よろしくお願いいたします!
以下、Magdalenaさんの全文です。
On 31st Dec I met with my Friends from Austria, Germany and Chile and we went to the Zojo-ji Shrine in Minato to welcome the year.
On the way there we bought a bottle of Champagne (or something that looked like it – let´s call it „Sparkle“) – because it´s not NYE(New Year’s Eve) without popping a bottle. After that we headed to sing Karaoke in Shinjuku until the sun came out. So I guess we had a traditional Japanese-European-Celebration!
On Jan 1st I was invited to a Japanese family’s home to have a traditional Osechi-Ryori. I was amazed by the variety of food and the meaning behind everything. (I think that´s what fascinates me the most about Japan: All the little stories behind everyday objects.) I spent the whole afternoon there eating, practicing my (very poor) Japanese, drinking lots of Sake with gold flakes in it and watching the beautiful kois in their garden (they used to be famous Koi breeders and even sold some to the Tenno!)
After I came home I watched the New Year´s Concert from Vienna on Television. At home I tend to miss it every year because it starts so early – hurray to time difference! Also it was really a special kind of experience to see Japanese presentators talking about something happening in my home country. (Sitting in the quirkiest TV room I´ve ever seen…)
Overall I have to say, that I enjoyed the turn of the years much more here – in Europe everything is filled with noise, dirt and very drunk/aggressive people (because there is no religious side of NYE, it is just about the drinking) while in Japan I feel you can have a much more humble and contemplative start into the new year.