〜東洋音楽学概論〜アジアのイカしたバンド達を紹介するぜ!

44億人の衝動、感じてみたくない?


 

こんにちは。わっさんです。今日はみなさんに伝えたいことがあってこの記事を書いています。それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アジアのバンドはいいぞ

 

 

 

ということです。

 

 

 

 

 

 

 

あ、ちょっと待ってください。ブラウザバックしないでください。

 

多分みなさんが思っているアジアの音楽って

 

 
 

 

こういうのとか

 

 
 

 

こういうのだと思うんですよ。

 

 

 

でも今回紹介するのはこういったステレオタイプなアジアの音楽ではありません。極限にクールで、極限にコンテンポラリーな、そんなバンドスタイルの音楽です。

 

しかもその音楽というのは、ただの外国の丸パクリ、というわけではありません。オリジナリティに溢れた、それぞれ独自の特徴を持った音楽なんです。

 

では、実際どんな音楽なんでしょうか? 五音音階がどうとか、言語がどうとかロック文化がどうとか色々言えることはあるんでしょうけど、とにかくまずは聞いてみてください。

 

 

絶賛大ブレイク中 韓国のsuchmos hyukoh(ヒョゴ)
 
 

 

まずはこちら、今一番韓国で勢いのあるバンド、hyukoh

 

MV再生数はなんと1100万回越え。韓国の人口は日本の半分以下なのに、なんとアジカンのリライト(約900万回再生)より再生数が上!

 

やってる音楽もメチャクチャかっこいい。HIPHOP大国韓国らしく、かなりブラックミュージック(黒人がやってる音楽)っぽいノリになっているんですが、かといってそっちに振り切れてるかというとそういうわけでもなく、かなり表ノリに、つまり「1,2,3,4」の「1,3」でノる感じの音になっているので、日本人にも聴きやすくなってます。

 

Suchmosの記事を読んでブラックなシティポップにはまりかけている皆さん。ぜひ日本だけでなくhyukohをはじめとしたアジアのバンドも追求してみましょう。きっと新たな出会いがあるかもしれませんよ……?

 

ココナッツ臭漂う最先端シティポップ Gym and Swim
 
 

 

今suchmosと並んで日本のシティポップを引っ張るcero。いかにも日本の音楽って感じだ〜、他の国でceroみたいな音楽ってなかなかないだろうな〜、とか思ってました。思ってたんですが、

 

 

 

 

 

 

 
 

 

タイにもceroがいました。

 

 

 

 

……いや、違う。前言撤回。これはceroじゃない。トロピカルcero(謎)です。

 

この優しく揺らしてくれる感じ、ceroもGym and Swimも同じ。でもGym and Swimの音のセンスは明らかに南国のそれ。それもそのはず。だってタイは南国なんだから。年中夏なんだから。Summer Soulをceroより余程わかってるんだから。

 

こんなにトロピカルさ漂う音楽作っちゃうの、タイ人の特権ですね。なんなら聞いてるだけでココナッツの匂いがしてきました。

 

よく晴れた日のお出かけに、ドライブに。今一番ぴったりくるバンド。それがGym and Swimです。ぜひプレイリストに入れてみてください。

 

複雑怪奇な台湾の3ピース Elephant Gym
 
 

 

続いて紹介するのは台湾の3ピースバンド、Elephant Gym

 

特徴は、うねりまくるベース、そしてとにかく複雑なリズムと構成。普通、ベースというのは下支えの役割をするためにギターに比べてあまり派手な音を出さないんですが、このバンドのベースはギターと見紛うほどの音を鳴らしています。かといって下支えの役割を忘れてしまってるというわけでもなく、きちんと全体のノリを損なわないような音になっています。

 

そしてこのバンドの一番のキモがこの複雑なリズムと構成。そういった複雑な曲は「マスロック」というジャンルに分類されるんですが、なんというか、聞いてるだけで「ヤベェ……」ってなりませんか? だって明らかにやってることおかしいじゃないですか。まず何拍子なのかもよくわかんないし、なのに音はきっちり合ってるし、本人たちはメチャクチャ気持ちよさそうだし……。

 

 

 

ちょっと話が飛びますが、このマスロックというジャンル、実は今アジアでメチャクチャ盛り上がってます。一体どうしてでしょうか。

 

実は、その中心にいるのはなんと日本のバンド。

 

そのバンドの名前を「toe」といいます。

 

 
 
 
 

 

JTのCMソングなんかでこのバンドを耳にしたことがある方も多いかもしれません。

 

見事に絡み合うギターと頭おかしい(褒)ドラム、そしてそこから作り出される情感的な音楽で、日本のインスト(ボーカルのない音楽)の第一人者となったバンドです。

 

そして、toeの活動は広く世界に展開しており、特にアジアではもうメチャクチャにリスペクトされてます。

 

結果何が起こったか? というと、もうアジアのバンドが誰も彼もtoeの影響受けまくり、というエクストリームな事態です。(少なくとも、僕の狭い了見では音楽性という点でこれほど海外に影響を与えたバンドをほとんど知りません)

 

で、そんなtoeの影響をど直球で受けたバンド、それがさっき紹介したElephant Gymであり、そして……

 

ツインドラムを引っ提げて 香港最注目バンド tfvsjs
 
 

 

このtfvsjsです。

 

今日はこのバンドを紹介するためにこの記事を書いたと言っても過言ではありません。

もうね、とにかく、、、、、、、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かっこいい…………

 

 

 

 

あのね、何がすごいってね、言うのは野暮なんですけど、とにかくヤバい。まずツインドラム。ドラムが2つ。そうそうお目にかかれない。2人がかりでドラム叩いてるから音の密度がもうすんごい。それでギターの音、刺さる、刺さるのに丸い。意味わかんない。そんでドラムとギターの隙間のベース。ちょっとベースに耳傾けると「あっ、あっ……」ってなる。ベースがなかったら無機質な音楽。ギターとドラムが馬鹿やってるだけの音楽。それがベース1本で別物。完成された音楽。ヤバい。ヤバい。うひゃあ〜。あっ、あぁ〜〜〜〜。あぁ〜〜〜〜。

 

 

 

 

 

 

 

いったん落ち着きます。

 

tfvsjsは香港のバンドなんですが、この意味不明なバンド名は“頹廢vs精神”(Tui Fei vs Jing Shen)という広東語の頭文字からとっていて、意味は「デカタント(退廃的)vs 精神」、だそうなんですね。

 

 

 

 

 

あの、なんというか……

 

 

 

そそられません?

 

 

 

そそられなかった方はごめんなさい。そそられた方は中学生の心の持ち主です。おめでとうございます。

 

 

 

 

 

で、中学生の皆さん。tfvsjsは曲名もカッコいいんです。

 

先ほどの「days of daze」 あるいは之/between/間 あるいは殖+Battle from the bottom(厳密には「殖」と「Battle from the bottom」という別の2曲)とか、

 

 

 

そそられません?

 

 

 

やはりそそられなかった方はごめんなさい。そそられた方はBLEACHを1巻から見直しましょう。

 

 

 

 

 

音楽性ですか? 言うことはないです。このバンドに関しては音楽性がどうこうとか真面目に書くのも野暮です。ごちゃごちゃと書きましたが、「カッコいい」、これだけで十分です。とにかく皆さん、聴いて、聴いて、聴いてください。

 

おわりに

いかがだったでしょうか。正直アジアのバンドを聞こう! とかそうそうならないと思います。ですが、アジアの人口は44億人。これだけの人口がいるのに素晴らしい音楽が生まれてこないワケがないと思います。

 

また、今回は東アジアと東南アジアの国々に偏ってしまいましたが、インドやアラブの国々など、アジアのあらゆるところに素晴らしい音楽をやっているバンドがあります! しかもアジアの国々のバンドは互いに影響を与え合うことで、アメリカやヨーロッパにはないような特色ある音楽を作り出しています!

 

ロキノン最高! いやUKロックだ、USロックだと争われる中で見落とされてきたアジアのバンド達。この記事がアジアの音楽に興味を持つきっかけになってくれれば幸いです。

 

以上、わっさんでした。