新歓難民WANTED 第十一回 Pro-Kインタビュー

商品開発から税の申告まで!?学生による本物のまちづくり、やってみませんか?

サークルといえば、運動、制作、それから経営…!?Pro-Kは、実際にお店の経営や地域交流を通じてまちづくりに取り組む、学生サークルとしてはなかなか珍しい団体です。今回は谷保にあるPro-Kの活動拠点にお邪魔して、代表の日高さん(社会学部3年)からお話を伺いました。お相手はMとすこーが務めます。

Pro-Kとはどんな団体?


 
――まず、サークルの構成について教えてください。

「1年生を含めて70人弱いまして、その中で5つのチームに分かれています。雑貨屋さんを経営する『ゆーから』、カフェを経営する『ここたの』、八百屋を経営する『とれたの』、商店街との連携やフリーペーパーの発行、ローカルヒーローの運営をする『商店街協同』、それからイベント企画やホールの運営をする『まちかど』のどれかに所属することになります。」

――一橋生は何割くらいいらっしゃいますか?

「一橋生がほとんどですね。あとは津田塾が5人と、今は珍しくICUの子が1人います。」

――日高さんはどういうところに魅力を感じてPro-Kに入られたんですか?

 

「もともとは体育会に入るつもり満々だったんですけど、友達に連れられて来て、面白そうなことしてるなーと思って気づいたら…(笑)」

 

――入部の決め手は?

 

「学生が経営やまちづくりの活動をしているということですね。あと、全体で3000万円くらいある売り上げを学生が扱っているというところに魅力を感じて。あとはやっぱり地域の人とのつながりだとか、そういうところが面白そうだなと思いました。」

――Pro-Kではどういった活動をされているんですか?

「僕自身は全体のリーダーとカフェ部門の店長を務めていて、カフェの売り上げの分析だとか、商品の開発、イベント企画なんかも行っています。」

――売り上げの分析など、経営に大きく学生が関わっているんですね。

「そうですね。根本から全部やっています。家賃の支払いだとか、平日の昼間は大学に行くので有償のボランティアを雇ったり、税の申告なんかも全部学生がやっています。」

――学生のシフトは週何日くらい?

 

だいたい週2日くらいですね。16時半からが学生のシフトになっていて、4限の授業が終わり次第谷保に来ています。土日祝日は学生が朝から晩まで入ることもあります。現在1年生は(まだ店舗のシフトには入らず)トレーニング中です。実際にお金をもらう仕事で、しかもアルバイトのように手足となって働くのと違って、自分たちで動くサークルなので。」

 

――シフトは週2日程度とのことですが、兼サーしている人はいますか?

 

「けっこういますよ。フォーソンだったりバスケサークルだったり。兼サーはOKです。どれくらいやりたいかというのにもよりますね。あとチームによっても忙しさは多少変わってきます。」

 

――2年生や3年生でも入れる?

 

「やはりどのくらいやりたいかを聞きますね。トレーニング期間があるので、2年生以降の開始だと実際に活動できる時間は短くなります。2年生、3年生は要相談です。」

お店の経営ってどうやるの?

 

 

――「ここたの」での7月の新メニューやイベントがあれば教えてください。

 

「ラズベリーソースのババロアを開発中です。2カ月おきに変わるランチは中華のプレートを開発しているところです。」

 

――メニューの提案も学生が?

 

「自分たちでやっています。毎週水曜の16時半からここたので開いている会議の中で提案をしています。」

――「とれたの」では全国各地のユニークな商品が販売されていますが、その仕入れも自分たちで?

「はい。毎朝市民の方と学生で農家さんを回って集荷しに行って、とれたての野菜を売っています。仕入れはまず自分たちで『こういう商品があったらいいんじゃないか』と発案して、実際に仕入れ先に電話してロット数などを決めています。あとは大分出身の子がPro-Kに入った時は、大分の農家さんと繋がりがあったので、コラボして大分フェアを開催したりもしました。」

――そういうノウハウはどうやって覚えていくんですか?

「やっぱり上の人に教えてもらいながらですね。あとは自分たちでもこういう風にやっていけたらいいんじゃないかと考えたり。発案はしやすいです。」

――もちろんお店の経営をやったことのない人ばかりだと思うんですけど、素人でも全然OK?

「もちろんです。バイト経験のない人もいますし、未経験者の方が全然多いです。」

日高さんが感じる、Pro-Kの魅力とは?


――Pro-Kに入って一番感じた魅力はなんですか?

「普段の生活では関われないようないろんな年齢層、いろんな立場の人と関われることですね。特に商店街の店主さんだとか、お客さんとして来る方だったりとか。あとは市役所と共同で仕入れを行ったりもしています。」

――Pro-Kでの経験は卒業後どういうところに活きてきますか?

「いろんな面で活きてくるんじゃないかな。自分はコミュニティに興味があって入ったんですけど、お店の経営をする以上はお金の計算とかもやらなきゃいけないし、そういうところで視野は広がりましたね。あとはいろんな年代の人と話すことに抵抗がなくなったとか、いろいろと得たものは大きいですね。」

――現在3年生ということで、そろそろ引退も視野に入れている時期だとは思いますが、いまPro-Kで達成したい目標はありますか?

「商店街の人の知り合いに、プロ野球チームでコーチをしている有名なメンタルトレーナーの方がいるので、その方を呼んでスポーツイベントを開けたらと考えています。若い層にあまりアプローチできていないところがあるので、そういう人たちをここに呼び寄せられたらなと思って。あとは(11月に大学通りで開催される)天下市と合わせて谷保で開けば、大学通りからそのまま来てもらえるかなと。天下市の人混みはいつもさくら通りのあたりで切れるんですよ。せっかく大きいイベントがあるのに谷保が盛り上がらないのはもったいないので、同時に何かできること、盛り上げられることをやって、それが今後も定例イベントになればいいかなと考えています。まだ企画段階ですけどね。」

――ぜひヒトツマミでも取材に行かせてください!

「ありがとうございます。」

――最後に、サークルを探している「新歓難民」の1年生にメッセージをお願いします。

「運動はあまりできるところではないんですが(笑)やろうと思えばいろんなことができるサークルなので、経営をやってみたいとか、イベント企画をやってみたいとか、運動以外で(笑)何かやりたいという人がいたら、自分の興味に合うものが見つかるかもしれないので、ぜひ一度来てみてください。」

 

他のサークルでは経験できない、本物のまちづくりや経営に取り組むPro-K。日高さんのお話からは、自ら企画を提案して街を活性化させていくことの楽しさが伝わってきました。

Pro-Kの活動は国立市以外でも有名で、店舗にはテレビ番組の取材の写真も。7月下旬には、NHKBSプレミアムの「TOKYOディープ!」(毎週月曜19時~)にて紹介されるとか。

Pro-Kに興味がある方は、毎週水曜日の16時半から「ここたの」で行われるミーティングの見学に来てほしいとのこと。この記事を読んで気になった方はぜひ!Pro-Kに一度足を運んでみてください。

ちなみに、「ここたの」の入口に七夕の短冊が飾ってあったので、われわれ編集部もちゃっかり短冊を…