【入試対策】一橋英作文の画像・イラストの元ネタ探し

 一橋入試英語・英作文の話をしよう。時折、「これらの絵について英語で述べよ。」と、漠然とした問題が出される時がある。おそらく受験生は初めて見るであろう、絵画であったり写真であったりに対して説明を求められるのである。そのうえ、それらの説明だけではなく「何についての絵なのか」「何を表したいのか」など、豊かな想像力を必要とする。それ故に、この設問に対して私の友人は「東京外大よりも東京芸大に近い」と評した。(”英語よりも美術だ”という主旨だと思われる。)

 さて、そんな画像たちにも”持ち主”が存在する。著作者というやつである。今回は「彼ら」を探してみようではないか、という回である。

 注意点を2つだけ。

  • 1.権利の都合で、載せることができない画像がある。諸君らが持つ赤本とぜひ見比べてほしい。
  • 2.より記事を楽しむために、私が画像を探すドキュメンタリーだと思ってみてほしい。

2019年度 大問Ⅳ

画像1

 赤本の準備はよいだろうか。

 モノクロのおじいさんの画像である。物寂しさがこの画像の良さであろうか。

 さて、私がこの画像の元ネタを探すときに最初に行った工程は何であろうか。ぜひ、画面から目を離し、少し考えてみてほしい。

 正解は……

    赤本の購入である。

 売ってしまったことを初めて後悔した…

 画像検索だと思った人は半分正解である。それは次の工程だ。

 画像検索結果は以下の通りである。黒塗りのところにおじいさんがいると考えてもらってよい。

 ふむ。どうやら pixabay というサイトにあるらしい。聞いたことのないサイトだ。

  pixabay というのは、フリー画像サイトのようだ。

 画像の下側にある 写真/アナログフィルム‐古い‐古い… からそのサイトに飛べるようだった。

 ここから先は、私がサイトの先で実際に体験したことを描写しよう。

怪しげなサイトを開くと、英語で書かれた説明の下に様々な画像が並んでいた。あのおじいさんの画像があると思っていたが、代わりに一眼レフカメラを被写体にした写真ばかり並んでいた。私が飛ばされたのは検索ページであったようだ。その検索タグが “camera” “photo” “vintage” になっていたからだろうか。少なくとも簡単には目標の画像は見つからないようだ。

画面をスクロールしていくと、ある一枚の写真に目が留まった。

あのおじいさんの面影を感じた。

すぐに画像の投稿者のページに飛んだ。

ビンゴだ。

まごうことなきあいつである。

 大発見だと言わざるを得ない。

 しかし、入試問題となったあの画像そのものは見つからなかった。投稿者が削除した可能性が高いと思われる。

 代わりに

 別角度のおじいさんだ。手にタブレット系のミント菓子?の容器を持っている。奥にはあのティッシュ箱(巷でのあだ名)もある。

 これだけでも十分な成果になるだろう。

画像2

 刑務所の有刺鉄線の画像である。一問目と比べると、あまり掴みどころのない画像である。

 同様の手順を踏めば…

 shutter stock (大手素材サイト)

 先ほどとは別の素材サイトのようだ。あとは探すだけである。イージーゲームだ。

  ……………

 結論から言うと、撤退を余儀なくされた。以下は言い訳である。

  • 検索結果ページが700程あった。画像の枚数が700枚なのではなく、1ページ100枚ほどが700ページである。どこにあるかわからず、見落としていないか恐れながらの捜索は、あえて例えるなら「刑務作業」である。
  • ② shutter stock の画像保存が有料であった。発見しても、諸君らにお見せできないと判断した。

 ”ぜひ自分の目で確かめてほしい。” とB級映画の売り文句みたいな終わり方になってしまい、申し訳なく思っている。

 ちなみに、今でこそ刑務所や国境の象徴となった有刺鉄線だが、当初はアメリカの広大な牧場を囲う目的で作成されたそう。現代では、「分断」「監視」の象徴として現代アートにも多く用いられている。

画像3

 前二つの画像と異なり今回は ”絵画” に分類される。

 テーブルを囲んで手紙を書く人々が見受けられる。

 やはり絵画は一品物とでもいうのだろうか、その所在どころか作者でさえ簡単にわかった。

 しかも wiki まで存在する。それなりに有名な絵画なのだろう。

 トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージャ・コサック – Wikipedia

 簡単な説明になるが、オスマン帝国のスルタン(メフメト4世)がコサックに「降伏せよ」と要求。それに対して、ザポロージャ・コサックが罵詈雑言だらけの挑発的な返事を書く、といった場面を描いた作品になる。

 だが受験生にとっては、「じゃあ英作文でコサックのことを書けばいいんだ!」とはならない。コサックのスペルを「Cosack」と書いて減点を食らうのが目に見えている。(正しくは Cossack )

おわりに

 考察が一つ。

 私がフリー画像サイトで当該の画像を探した際、両方とも、少なくとも「序盤に検索結果にでてくるような人気・有名な画像」ではなかった。

 ゆえに、大学には「フリー画像サイトをひたすら眺め続ける変わり者」が存在する。

 信じるか信じないかはあなた次第です。

 また別の年度でお会いしましょう。